「ローマの休日」
春日部駅前東口の商店街の一角(町名:粕壁一丁目)で見つけた看板
江戸時代には糟壁、糟ヶ辺という表記。元禄初期あたりから明治の頃までは粕壁。
東武鉄道も開業から1949年までは粕壁駅と表記だったそうで、1944年に粕壁町と内牧村とが合併して春日部町ができたとのこと。
現在、町名としての粕壁はこの辺り一体に残っている。
南北朝時代に新田義貞氏の家臣、春日部氏が当地を領地としたところから春日部となったの説もあるが、変遷してきた<かすかべ>の字の当て方に人々の営みを想像するとなにやら温かい。
昔の旅人は日本橋を出発するとちょうどこのあたりで日暮れになったそうで、旅の第一泊目としての粕壁宿としても栄えた場所である。
看板は「ローマの休日」。
王女と新聞記者の恋物語としてオードリーヘップバーンが一躍有名になった映画だが、映画上映の古さの割には看板のペンキのひび割れもなく、しっかりしていて、新しいような古いような妙な感じの看板になっている。
その横の商店街を示す看板は廃業のところがマジックで塗りつぶしてあり、大雑把でおもしろい。
塗りつぶしで放置してある看板。風前の灯のような商店街なのかもしれない。
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