Japan Geographic

看板考 柚原君子


「部屋がダサくて恋も出来ない!」 

所在地:江東区門前仲町交差点付近

不動産屋さんの看板のようですが、キャッチコピーとしては良質ではないイメージを受けます。

ダサイというのは決して良い意味では使われません。

むしろ人をおとしめる意味を持つ言葉ですね。

大声とか衆人の前で言える言葉ではないので、このような看板が町にひらめいていることで町の品位も落ちる気がします。

大体において、旗めくヒラヒラ看板は町の雰囲気を壊します。

あの色この色がはためいて気持ちが落ち着きません。

ビル建設時の許可に色の指定などが行政にできればいいのにとさえ思います。

単一配色ではなくて、使って良い色を何色か決めて、落ち着いた街づくりを進める。

この町に住みたい!と人々が思える雰囲気を、行政が統括できるシステムになればいいのにとも思います(住んでみたい街なら人が集まり地価が上がり税収入が増え、豊かな自治体になるのに)。

ダサイは諸説あるようです。

タモリさんがダサイを使ってダサイタマと言ったのは有名な話ですが、田舎と書いてタシャイと発音するのがダシャイと変化して来たという隠語説もあり、好きな言葉ではありませんが、ダサイの言葉を巷に泳がせなければならないのなら、私はこの説が好きです。

しかし、ダサイがショボイとか、かっこよくないとかの意味で使われたとしても、東京は大都市とは言え所詮は地方人の集まりです。

誰が誰に対して田舎者と言えるのかは、笑止千万ですけれどもね。

ダサイにこだわりましたが(笑)、それにしても、やっぱりこのキャッチコピー看板は間違っていると思います。

部屋がトヤカクだから恋もできない説は、違うだろう!

若者に……喝!

(と、長々と疑問を持たせるほど看板に関心を寄せる人が、他にもたくさんいらっしゃるとしたら、この看板の勝ち!かもしれませんね)

 


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