「交差点の角のたばこ屋さん」
「交差点の角のたばこ屋さん」、昔はけっこう多かったと思うのですが、最近は小さなちょっとしたところにひっそりと、あるいはコンビニエンスストアに射的場の飾りのように並べられて、番号で売られていたりします。
閉店してから何十年も経つような、ちょっと道路に出っ張っている町のたばこ屋さんの「煙草は心の友」というキャッチフレーズが剥げかけて残っていたりします。
父は「緑」というハッカ系のものを吸っていました。夫はマイルドセブンでした。
まだ保育園だった長男がお金を握らせられて角のたばこ屋まで買いに走らせられていたこともありました。
吸う人よりも周囲に害のある受動喫煙のことも知らされずに、副流煙の中で多くの子育てがあった時代もありました。
やたらに煙草を吸う場面が多いドラマのスポンサーは煙草関連だったりで、やっぱりなぁと思うことも時々あります。
「煙草は心の友」という時代もあったのでしょうに、喫煙者にはちょっと辛い現在になっています。
クール(KOOL)という古い看板が掛かっていたのは、東京都江東区のある交差点の角のもう閉まってしまった煙草店です。
クール(KOOL)はブリティッシュ・アメリカン・タバコ社 (BAT) 製造のタバコのブランド名です。
名前の由来は「Keep Only One Love」の頭文字から『一つの恋を貫き通す』、という意味もあるとかですが、メンソールタバコ系なので本当はCOOLと現したかったそうですが、アメリカでは形容詞を商品名にすることができない為、仕方なくCOOLの頭文字をKにして「KOOL」にしたそうです。
CをKに変えたために入れ込んだ文字が「Keep Only One Love」とは、やはりアメリカは洒落ていると思いました。
右上にある「PIANISSIMO」も煙草の看板で、こちらは葉巻です。
壊れた壁面には公衆電話があったのでしょうね。時代に剥ぎ取られたような跡でした。
私的には絶滅種に認定をしている「交差点の角のたばこ屋さん」でした。
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