Japan Geographic

看板考 柚原君子


 

「ドイツのサザエさん♪」 

撮影地:ドイツ(2006年)

 

今から12年前、友人のレンコンちゃんとドイツ・スイス・フランスを8日間で早巡りした時の看板です。ホテルの看板でしたが日本のサザエさん、♪陽気なさざえ♪さぁん♪を連想させるような看板で、旅行中に一番のお気に入り看板となりました。

ドイツのサザエさんの示しているカギはどのような意味があるのでしょうか?腕に抱えている物は何?持っているお皿の意味は?サザエさんは何を指さしているの?

ドイツの習慣も言葉もわからない私でもインパクトのある看板となりました。

もう一つの看板はやはりホテルの案内ですが人物のようです。お祈りしているようにも見えます。日本でいう宿坊の様な感じかもしれないね、とレンコンちゃんと勝手な想像をしました。

海外旅行者が歩く観光地ゆえかも知れませんが、電線のないすっきりした町並み、花であふれた家々の窓、条例でもあるのでしょうか壁の色が淡い黄色とソフトな茶色で統一されていました。撮影してきた看板を並べてみると、吊り下げの用具も全て黒色に統一されていたことがわかりました。すっきりと気分良く町歩きが出来たことは計算された上だった、ということなのでしょうね。

その他につり下げられていた看板は馬の絵やライオンの絵、牛の絵など有りました。ビフテキ屋さん?ビアホール?想像して歩く道は旅先気分を差し引いても本当に楽しい時間でした。

日本といえば、風に飛ばされないようコンクリートのかたまりにブスッとさされた旗看板や、観光地であってもクロネコヤマトの集配看板などが景色の邪魔をしていることは多くあります。ホテルの看板もほとんどのホテルがロゴのみで、丸の内辺りを散策していてもあまりおもしろくありません。

2年後にはオリンピックで海外のお客様が多くなる日本です。電線の埋没化は所々始まっているようですが、言葉のわからない方々にも振り仰いで立ち止まって頂けるような看板が増えたらいいのになぁ、と思うこの頃です。

 


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