Japan Geographic

看板考 柚原君子


 

「牛乳石鹸」

所在地:東京都台東区浅草


シャボン玉 ルル ルルルル 
シャボン玉 ルル ルルルル 
ロマンティックな夢ね まるい素敵な夢ね 
リズムに乗せて 運んでくるのね
ホリデー ホリデー シャボン玉 
シャボン玉 ホリデー 


「シャボン玉ホリディー」は1961年から1972に渡って11年間にも及んだ日本テレビの長寿番組で、ザ・ピーナッツ、ハナ肇とクレージキャッツを中心としたコント音楽お笑いのあるバラエティエンタテインメント番組です。
植木等の『お呼びでない!こりゃまた失礼しました』という流行語を生んでいます。番組は一社提供。今は数社で提供しているのがほとんどですので、ドラマの筋が解らなくなるくらいCMが入り、視聴者の頭を無駄にかき混ぜているようですが、シャボン玉ホリデーは安心してみていられた番組でした。

一社提供番組は当時は東芝日曜劇場、花王名人劇場、日立世界不思議発見!(現在も続いている)など番組名冠に企業の名前が付いているのが特色でした。シャボン玉ホリデーの場合は牛乳石鹸が提供企業で、社名ではなく牛乳石鹸の泡をシャボン玉とイメージして表しています。
当時の裏話ではスポンサーがなかなか付かなくって、難航しているところ牛乳石鹸が要求を示し、日本テレビがそれを呑んで始まったとあります。それは、番組名冠に「シャボン玉」と付けること、また電通の堀貞一良氏からの牛乳石鹸へのアプローチだったためにその労をねぎらって堀貞→ホリティ→ホリデーとしたそうで、日曜日に絡んだもので無かったことが笑えます。また牛乳石鹸であることから番組冒頭に牛の鳴き声「モー」がはいることなどが整えられて番組が始まったそうです。
※大ヒットロングランの「シャボン玉ホリディー」の他にも、「蝶々雄二のシャボン玉劇場」「モウモウ湯繁盛記」「シャボン玉寄席」などがあります。

昔ながらの牛乳石鹸は赤箱と青箱があり、青箱は昭和24年発売。保湿成分があまり入っていないさっぱり系でジャスミンの香り……どちらかといえば若者男子向け。赤箱は昭和3年発売で保湿成分がしっかり入っていて女性好みでローズの香り。

固形石鹸派は少なくなっていますが、私は固形派。詰め替え用もポンプもいらないし余計なものがあまり入っていないのが愛すべき理由。

 


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