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徳島県徳島市 渋野丸山古墳

Shibuno maruyama kofu,Tokushima city,Tokushima

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Jan.12,2016 瀧山幸伸 source movie

徳島市渋野町

渋野丸山古墳は、徳島平野の南を流れる勝浦川水系の多々羅川左岸に位置し、南東に伸びる低丘陵尾根の先端を切断し、5世紀前半に築造された前方後円墳である。この古墳は、阿波地域最大の前方後円墳として古くから知られ、墳丘が一部削平されているものの、後円部や前方部の中央部分をはじめとする、墳丘の主たる部分が全長およそ80mにわたって残存し、全体の形状をうかがうことができる。これまで詳細な調査は行われてこなかったが、平成11年に、古墳南側に隣接する市道の拡幅計画が持ち上がったため、平成11年から平成18年にかけて、徳島市教育委員会が範囲確認のための発掘調査を実施した。

 その結果、墳丘の全長は約105m、後円部直径約69m、前方部長約44.5mである。後円部、前方部ともに3段築成であることが判明した。南側くびれ部には張り出しが取り付く。墳丘周囲の周濠は、南側で盾形、北側で墳丘形状に沿った前方後円を呈する折衷形で、北側くびれ部付近で一部途切れる。周濠まで含めた総長は約118mとなる。墳丘斜面には葺石が施されており、墳丘平坦面では原位置を留める埴輪が検出された。

 出土遺物は円筒埴輪、盾形・家形・衣笠形等と推定される形象埴輪のほか、小型丸底壺等の土師器が出土している。これらの特徴から、古墳の年代は5世紀前半と推定される。

 阿波地域では、弥生時代終末期から古墳時代初頭以来、徳島平野の中央を流れる吉野川水系の鳴門・板野古墳群、気延山古墳群などで前方後円墳が築造されるが、古墳時代中期の前方後円墳は確認されていない。一方この時期に、それまで前方後円墳が全く見られなかった勝浦川水系で、渋野丸山古墳が築造される。本古墳は阿波地域の他の前方後円墳とは隔絶した規模であることに加え、墳丘を3段築成とし、周濠や造り出しを備える古墳は阿波地域では唯一である。これらの要素は円筒埴輪、形象埴輪をもつことも合わせ、畿内地域の大型古墳と共通する特徴である。こうしたことから、渋野丸山古墳の築造が阿波地域全体における古墳時代の画期をなすものと考えられ、畿内地域との関わりも想定される。また、四国地方でも、香川県さぬき市の史跡冨田茶臼山古墳の墳丘全長139mに次ぐ規模であり、四国地方を代表する大型首長墓と位置づけることができる。

このように、渋野丸山古墳は阿波地域最大、四国地方でも2番目の規模をもつ地域を代表する大型の前方後円墳であり、この地域及び畿内地域との関係を含む政治・社会状況を考える上で重要である。よって、渋野丸山古墳を史跡に指定し保護を図ろうとするものである。(文化庁データベース)

  

        

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