東京都千代田区 旧李王家邸
Akasaka kyu Riouke residence
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July. 2008 文: 柴田由紀江
旧李王家邸 (現・グランドプリンスホテル赤坂旧館)
東京都千代田区紀尾井町1-2
1930年(昭和5年)、権藤要吉氏・北村耕造氏(宮内省内匠寮)の設計、清水組の施工。
朝鮮李王朝最後の王世子(皇太子)である李垠(1897-1970)の東京の邸宅である。
戦後は建物の大部分を参議院議長公邸として貸し出したが、1952年に邸宅を売却。1955年に客室35室を整備して赤坂プリンスホテルが開業した。
元は四角い中庭を囲む形の500坪の建物であったが、今は西側部分が撤去されて規模を縮小し、レストラン・バー・結婚式場として営業している。
チューダー様式を基調としたデザインは、白い壁と濃褐色の木材との対比が美しい。鉄製の窓枠の装飾は重厚だが細工は細かく、石造りの部分の彫刻や、雨どいの百合の紋章が外観を古めかしく見せている。
内部は深い茶色の木材が埋め尽くしたような迫力あるホールと、捩じりの効いた手摺り子の彫刻が階段の空間に威厳をもたらしている。
内包された礼拝堂の暖色系で落ち着いた意匠と、赤坂離宮を思わせる絢爛な客間の対比が印象的であった。特に、フルーティングを施したオーダーや渦 巻き細工が見事なモールディングの天井、そしてシャンデリアが下がる中心飾りの豪華さは、外観から窺った古びた半円形のアルコーブ部分の内部だとは到底思えない。
July 2009 撮影: 柴田由紀江
July. 2008 撮影: 柴田由紀江
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