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東京都文京区 日本基督教団 本郷中央教会
ICCJ Hongo Chuo kyokai,Bunkyo,Tokyo

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Aug.26, 2015 柚原君子

登録有形文化財(建造物) (登録年月日:1998年12月11日)
所在地:東京都文京区本郷3-37-9

建築年月は1929(昭和4)年。鉄筋コンクリート造3階建塔屋付。建築面積は517㎡。
元ヴォーリズ建築事務所のヴォーゲル氏と川崎忍氏との共同設計による建築物。

地下鉄(丸ノ内線・大江戸線)本郷3丁目駅から歩いてすぐ、春日通りに面して建っています。現在、階下は幼稚園、階上が礼拝堂になっています。
道路幅が狭いのと周囲がビルで囲まれているため細部の写真が撮りづらいのですが、ゴシック様式の装飾がとても美しい3階建ての三角屋根の会堂で、正面左側には5階建ての鐘楼のある塔屋をあわせもっています。
教会の設置は1890年。日本初のパイプオルガンのあった教会で、日曜日にパイプオルガンと尺八や琴の和洋折衷の音楽界が開催され、山田耕作、中山晋平なども出入りしていたそうです。また、夏目漱石の小説「三四郎」にもこの本郷中央教会が登場するそうです(参考資料:ウィキペディア)。

1923(大正12)年、9月1日の関東大震災で当時木造だった中央会堂が倒壊全焼して現在の建物となりましたが、建設当時の東京はさほど高い建物は無かったでしょうから、堂々とした会堂だったのではないかと、仰ぎ見ながら思いました。また、1945(昭和20)年、3月の東京大空襲の際には、周辺の罹災者700人ほどがこの会堂に収容されたそうで、現在向かい側にある本富士警察署も消失したので、一時期、この中に置かれていたそうです。

教会正面入り口の間口は大きく取られていて、上部は優しいアーチ型です。明治・大正期には「本郷中央会堂」と呼ばれていたため、入り口のアーチの上には右から大きく「中央會堂」と書かれています。
ちなみにカトリック教会は門戸は常に開かれていて、堂内に入って自由に祈ることができますが、本郷中央協会のようにプロテスタント系の教会は、お祈りするところよりもむしろ集会場の意味が強いとのことで、集会のある時しか開かれないそうです。

正面のプレートには、ヨハネによる福音書8章32節の「真理は汝等に、自由を得さすべし」との言葉が刻まれています。「中央會堂」の文字の上には英語で「Central Tabernacle」とあります。タバナクルはテント小屋のことで、ユダヤ人には「幕屋」という特別の意味を持ち、非国教派が集会場、会堂をいうのに使った単語だそうです。

春日通りの自動車の往来は激しく、しばらく佇みましたが、何も写りこまない教会のみの写真はあきらめました。

                    



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