JAPAN GEOGRAPHIC

東京都北区 七社神社

Nanashajinja,Kitaku,Tokyo

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Apr.15,2019 柚原君子

所在地:東京都北区西ヶ原2−11−1

飛鳥山に隣接する七社神社。奥まったところにありひっそりとした感じですが、境内は思いのほか広くて舞殿や大きな御神木もあり、歴史の重みが感じられます。西ヶ原の当地に遷座したのは明治2年だそうですが、1793(寛政5)年の火災により古文書などの資料が全て焼失したために創建年代は不明とのこと。しかし古くから西ヶ原村の鎮守であり当地遷座前は古河庭園辺りの仏宝山無量寺の境内にあった記録が残っています。

緑色の桜「御衣黄(ギョイコウ)桜」がライトアップされているというので訪れました。御衣黄桜は緑色の桜として知られていますが、咲き終わりの頃には薄桃色になります。社のFBによりますと「3月22日に蕾」、12日後の「4月3日頃に咲き始めた」とありますので訪れた日は咲き始めよりさらに12日後。満開の日をやや過ぎた辺りでしょうか。緑色も残っていますが、おおむね薄桃色になっています。跳ね上がった花びらがかわいらしく、見とれました。

御衣黄はソメイヨシノが終わる頃に咲き始めるころに咲く、花弁数10枚〜15枚くらいの八重桜です。濃い緑色で咲き始めます。花びらは結構厚めで外側に反り返るのでソメイヨシノのすっきりした清楚感よりもぽっちゃりとした愛らしい感じです。

開花してしばらくは緑色の花として見られますが、中心部に紅色の条線をもっているので、咲くほどに中心部から線状の赤みがさしきて(紅変)、散る頃にはかなり赤色に近い桃色になります。花は「緑、黄緑、白、淡いピンク、時には赤色」の様子も見られますので枝によってそれらが入り混じり、いくつもの色が楽しめる御衣黄桜です。落花するまで淡い紅色を保ちます。香りは野菜に近い香りであまり甘さはありません。

御衣黄と似た桜に「鬱金(ウコン)桜」があります。咲き始めの緑色は御衣?の様に深い黄緑ではなく淡い黄緑。花びらは反り返っていなくて花びら数もやや少ないので、御衣黄に比べたらぽっちゃり感も弱めです。咲き終わりの頃も、御衣黄よりは白っぽいです。甘い香りがします。いずれにしても両木そろっていて見比べればの話ですが、見た目のはじめは、鬱金か御衣黄かと迷わされる桜たちです。

七社神社の本殿前のライトアップされた御衣黄桜。訪れる人も少なく、春の宵に半月。ちなみに社名額は渋沢栄一氏の揮毫。まったりとした夜桜を楽しませて戴きました。

                                                                                                                                       

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