東京都豊島区 豊島園
Toshimaen,Toshimaku,Tokyo
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Jan.2011撮影/文 柴田由紀江
撮影 July 2008
CAROUSEL "EL DORADO"(カルーセル エルドラド)
日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第38号としまえん
東京都練馬区向山3-25-1
竣工:明治40年(1907年)
移設:昭和46年(1971年)
設計:ヒューゴー・ハッセ
回転木馬「カルーセルエルドラド」は1907年ミュンヘンで開催された“オクトーバーフェスト”において、初めて披露され、世界最大にして最も豪華なカルーセル(回転する馬の乗り物という意味)と言われました。
製作者のヒューゴー・ハッセは機械技師(カルーセルは蒸気機関で動いていた)で、自らもカーニバル業を始めヨーロッパ各地で成功しました。
しかし戦争という暗い影が漂い始め、巡業による移動のコストを賄えなくなります。仕方なくヒューゴーはアメリカの遊園地にカルーセルを移すことを思いつきます。
1911年、弟にカルーセルを託してニューヨークのコニーアイランドにある遊園地スティープルチェイスに送り出しました。
カルーセルは、スペイン語で“黄金郷”を意味する「エルドラド」と呼ばれ、1964年に閉園するまでコニーアイランドの名物として、ルーズベルト大統領を始めとする多くの人々を楽しませました。
遊園地が閉鎖されると「エルドラド」は解体されて倉庫に収められ競売にかけられました。
そして1970年、「エルドラド」は6つのコンテナに積まれて日本にやって来ました。
専門家等の監修による1年間の修復作業を経て、製作当時の姿に復元され1971年4月3日から「としまえん」で再び回り始めたということです。
私が撮影に訪れた2008年の夏、それは丁寧に幾度も修復され細部にわたり綺麗に磨かれ、シューっと音を立てて優雅に回転していました。
幼少時代に姉に連れられて観た「西洋の娯楽施設」は、35年過ぎてもなお豪奢で美しく怪しげなベルエポックの香りを漂わせていました。
社団法人日本機械学会より「20世紀初頭のアール・ヌーヴォー様式の装飾が施された芸術作品と機械技術が見事に融合した」との評価を受け、2010年度「機械遺産」に認定されました。
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