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トルコ共和国 カッパドキアとカイマルク地下都市

Cappadocia and Kaymakli,Turkey

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Feb. 2011 撮影/文:中山辰夫

本日の行程はカッパドキアの観光を終えてアンカラへ向う。

Cappadocia〜Ankara

カッパドキア 

Cappadocia(Kappadokya)

世界遺産

早朝の気球遊覧で、連立する奇岩群を十分に堪能したが、バスの窓から見えてくると再度引っ張り込まれる。

カッパドキアは首都アンカラを中心とする中央アナトリアの地方名称。アンカラからはバスで約5時間。

東西20km、南北50kmにおよび、その中には小さな村が点在している。観光には3日は必要とされる。

    

拠点の町は、ギョレメ・ユルギュップ・ウチヒカル・セレベの4ヶ所。侵食されて出来た奇岩群が林立し、さらにその岩の間で密やかにキリスト教の文化が育まれた地である。

  

景観美のルーツは、タウロス山脈が隆起した6000万年前に遡る。この隆起で生まれたハサン山とエイジェス山が長期にわたって火山灰を堆積させ、柔らかな凝灰岩層を形成。そこに雨水や風雪の侵食が、この奇観を生んだ。

   

火山と風雨で生まれた、白、ピンク、ベージュなど様々な色の地層は、タウロス山脈が隆起した6000万年前に遡る。この隆起で生まれたハサン山とエイジェス山が長期にわたって火山灰を堆積させ、柔らかな凝灰岩層を形成。

そこに雨水や風雪の侵食が、この奇観を生んだ。

カッパドキア地方を東西に流れるクズルウルマック川は、トルコ最長の川だが、この支流も台地を浸食し、ウフララ渓谷をはじめ大小の谷を作り出している。

  

これからは、気球と歩き両方から写したものを並べる。

かなりの上空からでないと見えない全景。広範囲に火山灰、溶岩が降り積もった。

   

風雪と雨水の侵食、寒暖差の激しさが岩を不思議な形に削った。

岩石地帯は夕刻の陽を受けると含まれる鉱物質のため、赤みが増す。

   

火山岩の台地に、雨水がつけた筋に沿って、ノミで垂直に削ったような侵食が続く。

夏には凝灰岩の白さで眩しくなる。

    

岩の形状はすべて自然がなしえた形である。 自然の力の大きさを感じざるを得ない。

    

ひときわ目立つ岩山がある。

ウチヒサール

尖った城塞を意味する。無数の戸口や窓が穿たれた、ひときわ大きな岩山を中心に、大小さまざまな岩山が集まって堅固な城塞の趣である。カッパドキアで一番高いところにある村。ウチヒサールはトルコ語で「3つの要塞」の意味。

周囲には岩をくり抜いた住居があり、今も使われている。要塞の頂上からは、キノコ岩や民家が見える。

    

オルタヒサール

カッパドキアのほぼ中央にある村、オルタサールとは(中央にある要塞)という意味で、大きな岩の要塞はキリスト教徒の住居としてつかわれていたもの。85mの高さがあって、頂上まで行ける。

   

ギョレメ

Goreme

世界遺産

周辺を奇岩で囲まれた村。端から端まで1kmほどしかない小さな村。キノコ岩に囲まれたユニークな村。

4世紀頃に迫害を逃れたキリスト教徒が住み着いたのが村の始まりとされる。

今は、洞窟を利用した家庭的なレストランヤペンションが多くある。

  

ギョレメ野外博物館とされる、30余りの洞窟教会が保存され、公開されている。

目立たぬように造られた教会入口と対照的に内部のフレスコ画は鮮やかとされる。

    

ギョレメの谷には19世紀頃まで実際に人が住んでいた。

   

岩の穴は住居や墓地、教会に使われた。洞窟の高さや形状に関係なく使われた。

    

ギョレメの中心地では、地下やキノコ岩の中などから多数の墓が発見されている。

ローマ時代にはこの周辺は墓地として使われていた説が有力とか。

      

ユルギュップの町の入口に待ち受ける(きのこ岩)。妖精の煙突と呼ばれる。

固い玄武岩をのせたまま凝灰岩が侵食を受けて出来た独特の形。

    

洞窟内の教会が大きな岩の中に作られていた。

    

起伏のある谷に、大小の白い岩々連なる。ラクダに似た岩や円錐、尖塔、円柱型、帽子型、などいろんな形に見える。

    

ウフララ渓谷

渓谷は、深さ120m、長さ14kmで、真冬の寒さは厳しい。真夏から秋にかけては穏やか。ハイキングコースも設けてある。

4〜11世紀に造られた教会が105も点在している。内部にはフレスコ画残っている。例:スンブルル・キリセ(引用)

場所によっては羊が放牧されている。群れを追う狼と闘う牧羊犬は獰猛・大型で立ったら2mに近いとか。

狼の攻撃からまもるための鉄の鋲が打ってある首輪をしていると聞く。

    

気球の旅

朝5時すぎにホテルデピックアップ。高度300〜400m上空へ。カッパドキアの広大な大地が眺められる。

ギョレメ野外博物館やオルタヒサールの要塞などの上を飛ぶ。1時間ほどの遊覧。着陸後はシャンペンで乾杯。

       

フライト中の気球

天候もよく、見晴らしは文句なし。360度に奇形・奇岩群が広がる。

    

高さは500mを越えた。

    

カッパドキア周辺の道路

カッパドキアはシルクロードが東西南北に走る交通の要衝であることが、この地の歴史、文化に大きな影響をもたらした。

        

民家が国道沿いに並ぶ様子が分かる。

     

果樹園

整然と植え付けが終わっている。

4月頃になると、りんご、あんず、梨の花がいっせいに咲き乱れる。小麦も緑を添える。

今はその時を待っているのだろう。

    

カイマルク地下都市

キリスト教徒がアラブ人の圧迫を逃れるために住んだとされ、カッパドキアには多くの地下都市が残っている。

その中でも、デリンクユとカイマクルが大きい。凝灰岩が堆積している場所に建設されている。

カイマルクは、鉢の巣のように地下へ延びる巨大な地下都市。

深さ55m、地下8階、各階の収容200人が地下で生活していた。内部は迷路。一人がしゃがんでやっと通れる狭い通路。

台所、ワインの貯蔵庫、サロン、寝室、迷路のような回廊、祭室などがあり、機能的には地上の修道院と同じ施設があった。

      

ワイン醸造施設

上の穴から収穫したブドウを床に落として、平らな床で踏みつぶし、右の取り口にしぼり汁を流し込む。

床には傾斜がつけられ、自然に流れ込む工夫がされている。

  

一般家庭訪問

岩をくり抜いた住宅である。居間の中は意外と広く、30数名のツアー客全員が敷き込まれた絨毯の上に座れた。

夏は涼しく、冬は暖かい。住み慣れると離れられないとのこと。手織りの絨毯が床にも壁にも映えていた。

        

洞窟レストラン

岩をくり抜いて造られていた。丸テーブルが6〜7脚あった。昼食料理は鱒のグリル&ライス。土産店もある。

       

絨毯店訪問

絨毯を最初に作り出したのはトルコ系民族。

羊の白黒茶の毛だけをそのまま使ったものが最高品。トルコ品は二重結び(ダブル・ノット)がポイント。

打込み本数が価格に影響する。

   

技術は親から子へ伝授される。絨毯市には、それぞれの家庭で女たちが織り上げた絨毯を持ち寄る。

    

遠くにハサン山も見える。バスは夕日が輝く中を走る。夕日を受けて黒ずんで浮かぶポプラのシルエットが美しい。

    

トウズ湖(トウズは塩の意、塩の湖 1642k㎡)

カッパドキアから100kmの地点にある。琵琶湖の3倍ある大きな塩の湖。深さは平均50cmを越えない。

塩度は死海より濃く、夏には塩分のみの真っ白な世界となる。川から流れ込む水量の減少で、30cmばかりの塩の層が見られる。

国道は延々80kmほど湖に沿って走る。夕日の映る湖の遠景が素晴しかった。(1枚引用)

     

アンカラ駅

午後7時半頃到着。駅構内の食堂で夕食をとった。

   

 

 

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