和歌山県岩出市 旧和歌山県会議事堂
Old Wakayama Prefectural Conference Building,Iwade city,Wakayama
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岩出市根来2347 旧和歌山県会議事堂 重文 近代/官公庁舎 明治 明治31(1898) 木造、建築面積1,239.16㎡、二階建、一部平屋建、桟瓦葺、北面車寄付、本瓦葺 "棟札1枚:明治三〇年一一月
Apr.2,2020 瀧山幸伸 source movie
根来寺境内から移転した。
June 2017 酒井英樹
旧和歌山県会議事堂は、和歌山城北東の濠沿いに西面して建てられたもので、明治30年(1897)上棟、翌年の明治31年(1898)に竣工した。
施工は大工三宅新右衛門、重之助兄弟による。昭和13年(1938)に議事堂を備えた新県庁舎の建設に伴い昭和16年(1941)に約1.5km離れた和歌山市美園に移築され事務所や会議場として使用された。
そして昭和37年(1962)に岩出市の根来寺境内に再移築され、一乗閣と称して山内の催しや合宿施設として利用された。
さらに平成24年(2012)に和歌山県に寄贈され、現在地に3度移築した。その際、明治31年竣工当初の姿に復元された。
木造2階建一部平屋、建築面積1239.1㎡で北面して建つ。
正面は中央に車寄を備え、両端を前方に突出させた東西棟の本館部、中央が南北棟の議場部、背面は東西棟の控室部とするエの字形の構成となり、いずれも真壁造で石積の基壇に土台を据える。
本館部は入母屋造、桟瓦葺、正面両端の突出部にも入母屋を正面に見せている。
正面車寄は唐破風造、本瓦葺で破風板鼻先には渦紋を施し、拝みには鳳凰を象った兎毛通を飾る。
議場部は入母屋造、桟瓦葺、控室部は寄棟造、桟瓦葺とする。
全体に簡明な和風意匠を基調とし、車寄などの要所に寺院建築の伝統的な様式を採用している。
一方、小屋組は本館部中央がキングポストテラス、議事場部分がクィーンポストテラス、そのほかを和風小屋として和洋折衷を採用している。
旧和歌山県議事堂は、明治期の独立型木造の府県議事堂で和風意匠を基調とした現存唯一の遺構であり、貴重なこともあり平成29年5月19日の文化審議会が文部科学大臣に重要文化財の指定を答申されており、近く官報に告知され重要文化財に指定される予定である。
《正面唐破風の鳳凰》
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