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和歌山県湯浅町 深専寺

Jinsenji, Yuasa town, Wakayama

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February, 2023 大野木康夫  source movie


所在地 和歌山縣有田郡湯浅町湯浅785

深専寺は湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区の南側、鍛冶町通りから東に入ったところにある西山浄土宗の寺院です。
行基が開いた海雲院の流れをくみますが、室町時代の寛正3(1462)年に紀州に西山浄土宗を広めた明秀上人が再興し、深専寺と称するようになったそうです。
境内の建造物4棟(江戸時代の大火で焼失後、紀州徳川家の寄進で再興されたもの)と門前に建立された石碑「大地震津波心得の記」が和歌山県指定有形文化財となっています。
 

惣門(和歌山県指定有形文化財)
元文2(1739)年の建築
四脚門、切妻造、本瓦葺
    

大地震津波心得の記(和歌山県指定有形文化財)
安政3(1856)年建立

【「わかやま文化財ガイド」から引用】
深専寺の山門の脇に建つ石碑で、台石と碑面は和泉砂岩を使用し、基礎と石柵は花崗岩でつくられている。安政元年(1854)突然起こった大地震は津波を伴い、近畿地方を中心に大災害を引き起こした。湯浅でも被害が大きかったので、後世にこのような被害を最小限に留めるための心得を残すべきだということで、深専寺の16世承空上人の指導で、有志が発起して安政3年に建立したものである。

安政元(1854)年の安政南海地震を、予兆としての6月の群発地震、前日の安政東海地震、当日の安政南海地震と津波の被害の状況を記した後、後世への教訓として、大地震の際には浜の方ではなく天神山に避難するよう書き残したものです。
深専寺の承空上人の発願ですが、裏面を見ると湯浅の多くの商人が寄付をして建てたものであることがわかります。
        

本堂(和歌山県指定有形文化財)
寛文3(1663)年の建築
桁行五間、梁間四間、向拝一間、寄棟造、本瓦葺

大棟の両端には鯱が取り付けられています。
          

庫裡及び玄関(和歌山県指定有形文化財)
庫裡は文化4(1807)年の建築
玄関は天保頃の建築
    

書院(和歌山県指定有形文化財)
文政9(1826)年の建築
  

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