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山口県上関町 四階楼
Shikairo,Kaminoseki Town,Yamaguchi

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熊毛郡上関町大字室津字築出町868-1 四階楼 重文 近代/住居 明治 明治12(1937) 木造、建築面積58.67u、四階建、桟瓦葺 幣串(明治12年6月)1本 20051227



May 2010 

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 四階楼は、山口県の東南部、瀬戸内海に突き出た室津半島の先端部に位置し、海岸に西面して建つ。北前船の寄港地として知られる室津で回船問屋を営む小方謙九郎が、迎賓もしくは宿泊施設として建設したのが四階楼である。
 小方謙九郎(一八三四〜一九一三)は幕末維新の志士として知られ、明治維新後、室津に帰り、蒸気船問屋を営むなど室津の発展に寄与した。建物名は天井下地板の油筆書に「周防室津 蒸氣問屋船 小方出居四階楼」とあり、また四階小屋裏から発見された幣串から、明治一二年六月の建設で、施主は小方謙九郎、工匠は吉ア治兵衛と判明する(この幣串を附とする)。
 四階楼は、当初船待ち客の宿泊などに利用され、その後貸旅館を経て、昭和三二年から平成三年までは旅館「四海荘」として使用された。平成三年上関町の所有となり、平成一一年から一三年にかけて保存修理工事が実施され、併設の上関町郷土史学習館の施設として公開活用されている。
 四階楼は、正面梁間五・八メートル、桁行六・八メートル、寄棟造、桟瓦葺の木造四階建で、正面に起り破風の玄関庇を付け、背面南北両端にはヴェランダ付きの切妻造、桟瓦葺、二階建の角屋を突き出し、南の角屋一階には切妻造、桟瓦葺の便所が付属する。本屋平面は、一階が西側を横長六畳の玄関、東側南を八畳、北を四畳大の階段室とし、二階は西側に四畳半二室、廊下を介して東側中央に四畳半、南に廻り階段を置き、東面にヴェランダを付ける。三階は西側北を六畳、南を四畳半とし、東側に二畳の茶室と二畳の前室、東南隅に廻り階段を設け、四階は一九畳半大の一室とする。
 本屋外部は、大壁造漆喰塗で、西面一階の軒に蛇腹、西面二階の軒庇に垂れ壁を付け、三階及び四階の軒四周には蛇腹を回すほか、一階二階西面の南北隅及び三階の四隅にコーナーストーン形を漆喰でつくり、四階四隅の丸柱に昇り龍、二階軒庇垂れ壁に牡丹、三階及び四階軒蛇腹に唐草紋の鏝絵を施す。内部にも、一階西側六畳の南面から東面に矩折れに菊水の鏝絵、三階西側北の六畳の北面に唐獅子牡丹の鏝絵、南の四畳半の天井四隅に椿の枝・葉・花の鏝絵、四階の五葉をつくりだした漆喰塗込天井の中央に鳳凰の鏝絵を施す。外周の窓は両開きガラス窓で、四階の窓には赤・青・黄・緑の四色の色ガラスを嵌める。
 四階楼は、軒高九・七メートルに四層を収めた階層構成や廻り階段を導入した平面構成、要所に奇想性に富んだ鏝絵を配した細部などに「擬洋風」の特色がよく示されており、西日本に遺された数少ない漆喰塗系擬洋風建築として重要である。
(文化財データベース)

A camera
                                                                                                                      

B camera
                                                                                             

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