JAPAN-GEOGRAPHIC.TV

通信員向け HOW TO 目次


静止画撮影、編集

Last updated Aug.2015



■■■■まとめ M(マニュアル)モード撮影の設定例

■夜景や暗いお堂内(動かない被写体):シャッター速度は1/30〜、絞りはレンズの絞り解放F値(レンズごとの最小F値)。F値が小さい明るいレンズはシャッター速度を速く設定できるので被写体がブレにくい。

■屋内(動かない被写体):1/30〜1/125、F1.8〜F5.6 絞りF値を小さくすれば美しくボケるしシャッター速度が速いのでブレない。絞りF値を5.6にすればピントが広範囲に合うがシャッター速度を遅くせざるをえないのでブレやすい。

■ 昼間の屋外(動かない被写体):1/125〜1/2000、F1.8〜F5.6 絞りF値とシャッター速度はかなり自由に決められるので、ぼかしたいか (絞り解放F値)全体にピントを合わせたいか(F5.6)でまず絞りF値を決め、シャッター速度は露光がオーバーしない値に決める。

■特殊 滝の流れを表現(スローシャッター):1/30〜1/50、F5.6〜F13 まずシャッター速度を決め、露光がオーバーしないように絞りF値を決める。

■特殊 動きを止めたい被写体(高速シャッター+絞りF値解放):1/125(夜祭りやお遊戯など暗い場所の人)〜1/500(運動会、揺れる花、動く車からの風景)〜1/2000(飛んでいる鳥や早い電車)まずシャッター速度を決め、絞りはレンズ解放F値で

■特殊 花火や三脚夜景(三脚を使用して超スローシャッター): シャッター速度バルブまたは5〜10秒、絞りF11〜F16、ISOオートではなくISO100に変更(重要!)




■■■■ Japan Geographic 推奨撮影方法

Japan Geographicが追求する日本独特の撮影対象、例えば明暗差が激しい文化財建築、暗い屋内と美術品など、和風で繊細な表現は難しい課題です。
桜、新緑、紅葉はもちろん、流水や霞などを的確に表現する推奨撮影設定を例示します。
初心者にも高技術者にも基本は共通ですが、この設定例にこだわることなく各自の創意工夫を期待しています。

・フォトコンテストの作風を追わない
大変重要なことですが、Japan Geographicは後世への記録と学術教育を目的としたオーソドックスな撮影スタイルを重視しており、人目を引くだけのフォトコンテストの作風は推奨しません。
撮影対象の魅力を事前に学習し、それをいかに理解し人に伝えるかに注力してください。1枚の傑作よりも100枚の組写真のほうが多くの情報を伝えられます。
撮影したい対象の周辺に映りこんでいる余分なもの(電柱や看板や人)も百年千年後には重要な資料になります。

・自分の感動と楽しみを最優先に
人に伝える目的も重要ですが、まずは自分の感動を素直に記録し、撮影対象との一体感を楽しむことを推奨します。自分の活動の軌跡をアルバムにとどめることは自己実現として最も重要です。

・極力三脚を使用する 
夜明け前や夕暮の暗い風景、花、屋内の撮影に必須です。ビデオ撮影にも必須です。
やむなく手持ちの場合、手ぶれ防止装置を使うことを最優先してください。
ストロボの使用は臨場感を損なう場合が多いので控えましょう。

・デジタル一眼レフを使用する 
画質、解像度、感度、応用性に優れています。

・良いレンズを使う
カメラ以上に重要です。可能な限り単焦点レンズを使用することを推奨します。(明るい、解像度が高い、歪みが少ない、ボケが美しい、比較的安い、壊れない)

・マニュアルモードで露出する。(初心者は全自動モードではなくプログラムモードで。)
マニュアルモードが最も応用範囲が広く、慣れれば簡単、失敗が少なく撮影の楽しみも味わえます。パノラマのように複数枚画像を重ねる場合も同じ露光で便利です。
シャッター速度はレンズの焦点距離分の一を基準に。動きのある被写体は1/250から1/2000程度で。滝や水の流れの表現は1/50以下で。暗い場合は三脚を利用し低速シャッターとします。
絞りはパンフォーカス(深い被写界震度)を基準とし、ぼけを表現したい場合や暗いけれど三脚を利用できない場合は絞り解放付近で。
ISOは常用感度限界までを基準とし、暗いけれど三脚を利用できない場合は使用できる極限までISOを上げる。(画質を犠牲にしてでもブレを避ける)


・測光は中央重点測光または評価測光
中央重点測光は被写体シーンごとのおおよその測光傾向(露出調整)を把握することができます。評価測光は初心者向けです。露光は現像時に調整できますので微調整は不要です。白つぶれのみ気を付けてください。

・フォーカスは中央一点固定、親指フォーカス
中央一点固定フォーカスは対象に的確にフォーカスします。上級者は機種により柔軟にフォーカスを設定します。
上級者は親指フォーカス。露光やレリーズと独立してフォーカスを操作できます。

・撮影毎に露光、フォーカスの確認を
ヒストグラムと白黒つぶれ表示で露光を、拡大画像でフォーカスと手ぶれを確認します。

・派手な色表現をしない
コントラストと彩度の強い設定を多用すると、ギラギラした人工的な作風となります。フォトコンテストや商業写真などの見映えや自己主張を目標としていませんので、何度見ても飽きない、微妙な味わいが引き出せる、撮影対象に適した画像を推奨します。 

・花火は、手持ちで撮影せず、三脚使用で暗めの露出にします。(シャッター速度で調整。花火には10秒程度の長いシャッターが有効)。絞りF11、ISO100、ホワイトバランス太陽光。フォーカスはマニュアルで無限遠に固定。

・夜景や夜祭りを手持ちで撮影する場合は、なるべく明るく撮影できるよう、F値の小さい(明るい)単焦点レンズを使用します。三脚を使う場合は、上記花火の撮影方法に準じます。

・紅葉は、晴れていれば透過光の逆光で。曇っていれば暗いバックや緑や黄色のバックと一緒に。アンダー露光のほうが美しく撮影できます。紅葉ばかりではなく、黄や緑や水を交えれば紅葉が引き立ちます。

・逆光やフレア、ゴーストは表現の幅が広がります。逆光を嫌わず積極的に撮影してください。フレアやゴーストも表現の一部です。(レンズに直接入る光を手で覆えば防げます)

・桜の色は薄いので露出を変えた複数撮影を。

・可能な限りビデオモードで動画と音の収録を 
臨場感がありますのでぜひ記録しておいてください。

以下、個別のアドバイスです。


カメラの種類

静止画と動画が撮影できる機材が便利です。
携帯電話の画質は推奨しません。


レンズの種類

被写体について、遠景、中景、近景の3つの画が揃うと視聴者への説明力が増します。
広角 (35mm判換算で28mm以下)被写体周囲の環境、ランドマーク的建築などの記録用途として、広角俯瞰写真が撮れるレンズ'を推奨します。
標準画角 (35mm判換算で35-85mm程度) 人間の目で見る景色に近い表現が可能です。
望遠 (35mm判換算で135mm〜) 詳細な意匠や近寄れない対象を記録します。
拡大(マクロ): 花や昆虫、精密な物などを大きく記録します。また、書画や工芸品などを歪みなく記録できます。
アオリレンズ:建物や屋内を撮影する場合、水平垂直のゆがみが出ないので圧倒的な威力を発揮します。
状況により、明るいレンズで、ボケを活かした浅い被写界深度での撮影も重要です。

画像サイズ 

撮影は一期一会。将来のための記録目的ですので、Raw,Jpegとも最高画質・最大サイズで撮影するなど、品質には特にこだわってください。
静止画8Kが目標基準です。
投稿アップロードサイズは無制限ですので、画像サイズを縮小しないで投稿してください。

RawとJpeg

RawまたはRaw+Jpegの撮影スタイルを推奨します。Rawは明るさ、色、ノイズなどの補正(現像)の応用度が広く便利です。
Rawの現像が面倒な場合、Rawのまま送ってください。

白つぶれ、黒つぶれ

主題部のつぶれには注意が必要ですが、主題以外の部分はつぶれを気にしすぎないことです。
撮影対象のコントラストが極端な場合(逆光や塔など)には、同じアングルで露光を変えた露光ブラケット撮影を。HDR合成に役立ちます。(+2段、-2段など)

パノラマ

現地の状況を伝えるため、極力広い範囲の環境写真も撮影してください。広角で複数枚が重なるようにMモードで撮影すれば露出が揃います。

ピクチャースタイル

Rawがあれば撮影後自由に現像できるので、自分の好きなスタイルで。

ホワイトバランス

太陽光固定を推奨。(Rawで撮影すれば自由に現像できるので、好きなスタイルで)
オートは、赤い鳥居などで色が不自然になる場合があります。
四季と時間による色温度の変化、朝日夕陽による太陽光、人工照明の違いを楽しむためにも、全て太陽光で撮影し、必要に応じて補正するのも良いと思います。

ダイナミックレンジ拡張

暗い部分を明るくする機能。好みで。

PLフィルター くっきりと仕上がりますが、不自然ですので使いすぎないように。

便利な道具

・三脚 きれいな風景撮影や暗所での撮影では必須で、とても重要です。頑丈な三脚を使いましょう。 軽くて丈夫な三脚を推奨します。例:Gitzo カーボン3シリーズなど。
・ストロボ 色あせの原因になりますので、美術品には使わないように。屋内に差し込む自然光の微妙な陰影を消しますので、美的表現には推奨しません。
・水準器 三脚撮影に必須です。水平が保たれていないと、とても見苦しい場合があります。横方向と前後方向の傾きを見る二軸の水準器を推奨します(撮影後の補正が利きますが、水平垂直は重要です)

Raw現像/写真加工ソフト

・カメラ付属ソフトで十分です。
・Silkypix
・Adobe lightroom
・Adobe photoshop,Photoshop elements


 録音 写真撮影の方は、静止画にあわせ環境音を録音しておくと、編集後作品(スライドショー、動画との混成など)の臨場感が非常に高まります。



■■■■ まとめ 初心者用のカメラの設定例(Canon 6Dの例)

カメラ上部左 モードダイヤル:P(プログラムオート) またはM(マニュアル)モード
カメラ背後右 Qボタンを押して(マニュアル50ページ)
ISO感度:オート
ピクチャースタイル:オート
ホワイトバランス:太陽光またはオート
オートライティングオプティマイザ:オフ
AF:ワンショット
AFフレーム:中央1点固定
測光モード:評価測光
記録画質:RAW+JPEGラージ
背面左上のメニューボタンを押す。メニュー、左から順に(マニュアル346ページ。各項目にマニュアルの参照ページが記されています)
撮影1タブ
電子音:入り
カードなしレリーズ:オフ
撮影画像の確認時間:4秒
撮影2タブ
レンズ光学補正:(両方とも)する
撮影3タブ
露出補正:1/3段
ISOオート低速限界:1/60(マニュアル111ページ)
撮影4タブ
高輝度側諧調優先:しない
ライブビュー撮影タブ
ライブビュー撮影:する
AF方式:顔認識AF
露出シミュレーション:する
再生3タブ
ハイライト警告:する
AFフレーム表示:する
拡大倍率設定:等倍(任意選択合焦点から)
機能設定3タブ
機能ガイド:する

参考撮影術 http://cp.c-ij.com/ja/photoshooting/index.html




All rights reserved 無断転用禁止
 通信員募集中