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12月27日(火曜日)
6時半起床。まだ真っ暗。すぐ露天風呂へ。
西の空に綺麗な三日月が浮かんでいる。
素敵なイヤリングになりそうだ。かぐや姫に似合うかも。
数名の外来入浴客。温泉談義に花が咲く。
大分の赤川温泉を勧められた。ぜひ泊まってみたい。
以前、長湯の公衆浴場に入って泉質に感激したので、今回はぜひ長湯に宿泊したいと願っていたのだが。
両方が近いので、どちらかを外来入浴としなければならない。心が揺れる。
日記を更新していたら9時近くなった。一日が短い季節、ロスタイムが痛い。
Kikusui Higo Kodainomori
歴史公園となって保存されている。
古墳は高台の気持ちが良い場所に美しく佇む。
Kumomoto castle
宇土櫓は当時のもの。最上階まで登れる。
その他、重文の櫓が多数。
櫓越しに熊本の街を見る。
漆喰の白、屋根と板の黒、木立の緑、それらが立体的に構成された絵巻物のような景観だ。
天主内部は資料館となっており、絵画他、興味深い資料が多数展示してある。
撮影も可能で、ありがたい。立花、細川藩の撮影ポリシーに比べると、島津藩の撮影ポリシーに落胆する。
Hosokawake funayakata
昭和35年に復元された天守閣内に保存されている。
参勤交代の豪壮さが理解できる。
天守閣内には細川、熊本に関する資料の展示が多く、熊本城の歴史を理解できる。
皆が親しむ漱石。城の真下の良い立地。
そう言えば、千駄木の「猫の家」も良い立地だ。
旧制第五高等学校 (熊本大学) 化学実験棟、熊本大学工学実験棟
Kumamoto university
レンガが美しい。学内の散策も楽しく、観光名所にぴったりだ。
宮崎良子、斎藤慶子を生んだ大学だけあって、お洒落な女学生がキャンパスを闊歩している。
この時期に学校に居るということは、まじめな学生だろう。
Suizenji
水前寺海苔で有名なだけあって、湧き水が豊富。水が清い。
園の外を流れる川の水も綺麗だ。
川を清掃し、護岸を修景すればさらに素晴らしい環境の地となるのだが。
水前寺清子さん、日本全国に水清きふるさとを再生するために、寄付を募るキャンペーンソングを歌ってほしい。良い名前を授かったあなたが一番ふさわしい。「きっかけは水前寺公園」
Rokuden jinja
繊細な木組みの楼門だ。
境内から見る熊本方面の景観が美しい。
「まほろば」の地、神社境内から見る農村景観は素晴らしいものが多い。
Reidaibashi
よくもまあこのような大土木事業を行なったものだ。
最近までバスやトラックも通行していた。アーチ橋の頑強さに驚く。
Tsuujunkyou
今日一番の感動。
世界レベルではないか。よくもまあ、こんな橋を作ってしまったものだ。
この橋のおかげで100町歩(100ha)の農地が生み出された。人間の夢を実現させた、素晴らしいドラマだ。
プロジェクトXものだ。
この大事業を二年足らずで完成させた。地域の人々の結集力に感動する。
橋を渡る。欄干が無いので非常に怖い。
中央の放水部分。水が飛び出るすぐそばで撮影する。
自分もカメラと一緒に川に転落しそうだ。
橋の下から仰ぎ見る。素晴らしい景観。
暗くなったので、国民宿舎通潤山荘に泊まった。
阿蘇までたどり着きたかったが、夜の雪道はリスクが多い。
Tsuujin sansou
部屋の温度設定が効かない。なかなか部屋が暖まらないので風邪をひいてしまった。
おそらく空調機が霜取り運転になっていたのだろう。
温泉は単純泉。かなり単純な水道水のような感触。
夕食は肥後牛ステーキ。やわらかくておいしい。
総支配人の山下さんにお話を伺い、石橋関連の多数のパンフレットを頂戴した。
このパンフレット、非常に中身が濃い。読みふけった。
肥後にはたくさんの石橋がある。長崎のオランダ伝来のアーチ技術を日本流にアレンジした。
その背景には、熊本城の「武者返し」と呼ばれる石垣築造技術がある。
創意工夫した石工の物語、洋の東西を融合した文明の開花に感動する。
幕末の頃活躍した多くの石橋職人。彼らは元近江の坂本出身だそうだ。
大津の坂本も石垣が美しい街並だ。
加藤清正の熊本築城に動員され、武者返しで有名な築城技術を立ち上げた。
多くの石橋建造の技術を乞われて、皇居二重橋も作らせた。
橋を架けることを企業した人々、当時の庄屋、今で言えば町長などか、彼らの理想の高さに敬服する。
現代の政治家も志を高く持って欲しい。
石橋廻り目的だけでも訪問する価値がある。次回はぜひトライしたい。
今日の創作は、散文だ。
「夢を持つということは、夢を実現させる意志を持つということ 」
「人を愛するということは、人を傷つけ、傷つけられるということ」
「石橋は万年、人は百年。歴史に残る人は万人に一人。歴史に残る人は万年生きる」
通潤橋にて
今夜は25日の月。この旅もクライマックスを迎えようとしている。
明日は阿蘇から大分へ行くか、太宰府、朝倉に行くか、雪次第だ。
「目の前の人生は未踏の雪原。
足跡も進むべき道しるべも無い。
後ろには自分の足跡だけが残る。
不幸にして遭難した時にも、幸運にもゴールにたどり着いたく時にも。
二人で進めば助け合える。
友達と進めば楽しい足跡が残り、並木道ができあがる。」