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福岡県筑紫野市 博多見城

Hakatamijo,Chikushino city,Fukuoka

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Sep.2014 末永邦夫

source movie 歴史探訪で健康シニア (約14分) 

動画は5つに分割しています。

歴史探訪-00-始まり

歴史探訪-01-ゴルフ場から

歴史探訪-02-天拝湖から

歴史探訪-03-登山道整備

歴史探訪-04-案内

【題 名】「歴史探訪で健康シニア」 

【撮影日】2013(H25)年〜2014(H26)年

【説明】

戦国時代、九州は豊前)大友氏、肥前)龍造寺氏、薩摩)島津氏が勢力を競っていたが、島津氏が龍造寺氏を滅ぼし、大友氏を脅かすまでになる。

大友氏配下の筑紫氏は勝尾城(鳥栖市)を本城として、天拝山城、飯盛城、博多見城(筑紫野市)などを築き、肥前・筑紫に勢力を持つた。

筑紫広門は北上する島津軍に高橋紹運と共に抗戦したが戦に破れ、島津軍に幽閉される。

この時、博多見城を守備していた黒岩氏一族は、ここで討ち死にする。

一方、宝満山城(太宰府市・筑紫野市)、四王寺山)岩屋城(太宰府市)を守備した高橋紹運は島津軍に対して徹底抗戦をし、岩屋城を枕に城兵約700名が玉砕する。

博多まで攻め込んだ島津氏は、結局、豊臣秀吉の九州征伐に屈し、九州が統一される。

戦乱の結果、筑紫には戦国時代の山城が多く残される事となった。

地元の歴史を勉強している「筑紫野市山口歴史探訪の会」では、秋月藩士大蔵種周(たねちか)が江戸時代に作成した博多見城の古図がある事を知る。

この山(博多見城)は天拝山(標高258m)に連なる標高269mの山で、現在、麓の西側はゴルフ場、東側は天拝湖と総合公園になっている。

天拝湖は1998年に筑後川から福岡都市圏へ分水する大規模導水の途中に造られた調整池である。

この工事のため、貯水池計画の地域に住まわれていた住民の方たちは退去された。

博多見城の山頂には宮地嶽神社が祀られ、周りの住民がお守りしていたが、住民がいなくなり、神社への参拝道は忘れ去られ、今では博多見城について知る人々は少なくなっていた。

大蔵種周の博多見城古図には

①城主不明または黒岩城と云う

②山頂から博多の町が見えるので博多見城と云う

と、ある。

探訪の会では、博多見城古図について、 

①本当に山頂に古図の様な城跡があるのか

②本当に山頂から博多の町が見えるのか

を調査することになった。

このビデオはこの調査経過を記録したものです。

結論としては、

①古図の通り、山城(曲輪)の跡があった。

②山頂からは、生い茂った樹木が遮蔽して、博多の町は見えなかった。

この結果をまとめ、市と協力して、市民講座「博多見城」を開催した。

受講生へ現地説明会を行い、地元に眠る歴史的な遺蹟を皆さんに知ってもらう事ができました。

【写真の説明】

P01 博多見城の位置

天拝山の西側に博多見城がある。

①宝満山、②四王寺、③天拝山、④博多見城

 

P02 筑紫の戦国時代の城跡図

高橋紹運の守備城 ①宝満山城、②四王寺山)岩屋城

筑紫広門の守備城 ③天拝山城・飯盛城、④博多見城、⑤勝尾城

P03 天拝山と博多見城

筑紫野市から福岡市方面を見た時、天拝山の左手に博多見城がある

P04 博多見城の古図

秋月藩士大蔵種周(たねちか)が江戸時代に作成した博多見城の古図

探訪の会では、博多見城古図について、 

①本当に山頂に古図の様な城跡があるのか

②本当に山頂から博多の町が見えるのか

を調査することになった。

 

P05 古図に現在の様子を示す

現在、麓の西側はゴルフ場、東側は天拝湖と筑紫野市の総合公園になっている。

P06 ゴルフ場から見た博多見城

P07 天拝湖側からの入山

天拝湖側から初めての登山

P08 マーキングしながらの登山

初めての入山なのでマーキングをしながら登る 

P09 ブッシュ状態の参道

山頂の宮地嶽神社へお参りする人が絶えたため、山道は竹ヤブになっている 

P10 急しゅんな坂道

ブッシュを過ぎると尾根道になる。尾根道も段々と厳しくなる

P11 山頂からの展望

茂った樹木に隔てられて視界が効かない。

戦時中は、ここから福岡空襲の様子が見えたと云う

P12 参拝道の整備作業

市民講座「博多見城」を開催する事になり、講習生への現地説明会のため、参道の整備を行う

P13 埋もれた参道

天拝湖構築時に宮地嶽神社への参拝道が整備されたが、現在はヤブに埋もれていた 

P14 参道の整備作業

参道のブッシュや下草を刈る

P15 姿を現した参道

ブッシュや下草を切り払うと参道が姿を現した

P16 杭を担ぎ上げる

急しゅんな坂道の足場を造るため杭を担ぎあげる

P17 杭の打ち込み

坂道に杭を打ち込む会長。お年は90才

P18 杭にマーキング 

杭に赤いテープを巻く

P19 ロープの設置

足場と共にロープを張る。現地説明会終了後は取り外している

P20 曲輪跡の整備

曲輪の様子が分かるように倒木をかたづける

P21 曲輪跡に標識を設置

姿をあらわした曲輪に名前を表示する

P22 整備作業後の記念撮影

4回に渡る整備作業も終了。記念撮影

この後、無事現地説明会が行われた

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