MONTHLY WEB MAGAZINE Feb.2012

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■■■■■ 重要文化財・阿弥陀如来立像のバ-チャルリアリテイ映像と胎内納入品にビックリ! 中山辰夫

時折、野崎さんの投稿に「デジタル・・・」とあります。ボヤーとした感覚でしか承知しておりませんでした。

タイミングよく「文化財デジタル技術の最前線」というタイトルの講演会に参加出来ました。

宗教法人浄土宗の手元に、800年ぶりに阿弥陀如来立像が戻ってきました。関係者は大喜びのようです。

浄土宗ではこの像を、「法然上人800年遠忌事業」の一つとして、凸版印刷(株)にデジタル作製を委託し

VR化が完成しました。像と関係の深い縁のある滋賀で、その画像を公開する機会をつくって頂けました。

大変な数の画素数による超高精細撮影で収録された画像は、繊細極まりなく美しく記録されています。

普段は下から見上げて拝む仏様を、三次元計測技術で取り込まれた画像が次々スクリーン上に登場する。

像を自由気ままにあらゆる角度に動かして見ているようだ。肉眼では見落とす部分を拡大して浮き彫りにできる。

勿論画像には精密な加工も施されている。彩色の再現は勿論、うっすらと描かれた色付けも見逃さなく押さえている。

スクリーンに見入りこみ、暫らくの間、阿弥陀如来像に没入しているようで、感嘆することばかり、歓声の連続でした。

≪注≫写真の転用不可とのことで、掲載の写真と内容とは一致しません。≫

画像以外に、胎内納入品にも驚きました。

800年前の時代に?一年間で5万人近くの署名をほぼ全国から集めたことにもビックリ。

東北の人たち(エゾ三百七十人)の名も残っている。

小さな紙切れに書かれたものを繋いだもの、清盛や頼朝の名もある。東北の人たち(エゾ三百七十人)の名も残る。

貴賎・道俗・男女・老若の区分なく結縁した証明です。信心の深さ由縁であろうか。

800年前の字をみてビックリ。こうしてはっきり読むことができ、字の色変更ができるのもデジタルの特徴といえます。

帰りに戴いたDVDも画像豊かですが、VR画像とは比較になりません。

既に、阿修羅像や東大寺の大仏もVR化され展示上映済みです。今後はVR技術を文化財の映像展覧の手法に利用

されるケースが多くなると思います。

遅ればせながら、初めてバーチャルリアリテイの世界に触れることが出来、素晴しい新年のスタートになりました。

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