MONTHLY WEB MAGAZINE Nov. 2012

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■■■■■ 錦秋を愛でに 川村由幸

昔の仲間と東北に二泊三日の小旅行をしてきました。

秋田新幹線こまちで角館へ、そこからはレンタカーで抱返り渓谷−小安峡温泉

厳美渓毛越寺中尊寺と廻り、一ノ関から東北新幹線はやてで帰京するルートでした。

東北は秋真っ盛り、錦秋と呼ぶにふさわしい紅葉に出会ってきました。

残念ながら、小雨模様で曇り空のため画像の色合いが今一つですが、

紅葉の中を散策すると自分もその色に染まりそうでした。

最初に訪れた紅葉スポットは秋田県仙北市の抱返り渓谷、ここは東北の耶馬溪と呼ばれています。

抱返り神社で参拝を済ませ、朱色の橋を渡って、上流に向かい右岸を回顧の滝まで遡りました。

左岸の山肌は赤・橙・黄色に彩られた紅葉に目を奪われ、凸凹の山道につまづきそうになります。

回顧の滝まで約2km、歩きながら絶景に歓声とため息が尽きませんでした。

その夜は湯沢市の小安峡温泉に宿泊、もちろん東北の美味しいお酒をしこたまいただいて爆睡。

翌朝、小安峡の温泉が岩肌から噴き出しているという大噴湯へ。

ここの紅葉は珠玉でした。

石段を下り、渓谷に下りてゆくと突然目の前に絶景の紅葉が現れます。

深く切り込んだ谷の岩肌が錦秋に彩られてまさに日本の秋だと感じました。

谷底には、本当に岩肌から温泉が噴き出しており、もうもうと湯気が立ち上っていました。

プーンと硫黄の匂いがして、温泉であることを教えてくれます。

近くに渓谷を横切る橋が架かっていて、ここからの眺めがまた素晴らしいの一言です。

大噴湯のある渓谷全体を見渡すことができ、その美しさに「日本ていいな!」と改めて感じてしまいました。

今回同時に、角館や世界遺産の平泉にも行きましたがここ二箇所の紅葉に勝るものはありませんでした。

熱い夏が終わり、季節が巡ってしみじみと日本の秋を堪能しました。

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