Monthly Web Magazine Mar. 2015
■■■■■ 柔らかい話題と固い話題 瀧山幸伸
柔らかい話題と固い話題を一点ずつ。
なぜ固い話題にこだわるのかというと、Japan Geographicの目的は教育だからです。
営利を目的とするマスコミなどとは違うので、地味だけれど重要な情報も積極的に提供したいと願っています。
百万人に読み捨てられる柔らかい話題よりも、一人の人生を変える固い話題、貴重な情報のほうが、提供者としても幸せです。
■■ 柔らかい話題 『SLと朝ラーメン』
私は熱狂的な鉄道ファンではありません。現地で遭遇すれば撮影する程度ですので、鉄道関係の資料は充実していません。
島田の大井川鉄道はSLが走る鉄道として頑張っていましたが、経営は危機的でした。
昨年からは「きかんしゃトーマス」が走り、大人気の鉄道として注目を集めています。
たまたま遭遇したので、二重連結のSLが走る姿とSLが大井川橋梁を走る姿を収録しました。
写真では迫力を感じませんが、スローモーションのムービーは握力満点です。
きかんしゃトーマスは、6月から運行ですので、タイミングが合えば撮影したいと思っています。
同じムービーページで島田の主婦が撮影されたトーマスも見られます。
島田の居酒屋「和蔵」さんのご主人は気さくで素敵な方です。
地酒も料理もおいしいですが、彼に教わった「麺屋燕の朝ラーメン」もおいしかったです。
朝6時半からやっている変わった店ですが、8時に行ったら満員状態でした。
京風カレーラーメン
■■ 固い話題 『冬は史跡巡りに最適 』
このサイトが始まってから12年になります。国の文化財リストに登場する数多くの「史跡」は、まだ完全収録できていません。
それでも国を含め他よりもはるかに充実していますが、私自身も「絵」になる建造物や天然記念物などの調査を優先してきました。
全国の建造物などはほぼ網羅できましたので、1月、2月、3月と、関東と東海の史跡を調査してきました。
なぜ冬に?には理由があります。
ほとんどの史跡は毒蛇などの危険がありますので、彼らが冬眠している冬は安全です。
さらに、木の葉が落ちていますから、古墳などの全体景が撮影しやすいのです。
おまけに、巣作りに励むオオタカなどの野鳥に遭遇することもできます。
史跡の中から古墳をとりあげてみましょう。
どらえもんで有名な出版社が教養風食べ歩き雑誌?の3月号で古墳の特集を組んでいましたから、内容を比べてみるのも面白いでしょう。
私がおすすめする古墳のポイントは、以下のとおりです。
・勢力の大きさ
単にサイズが大きいだけではなく、地理的な勢力圏など、群として見ると興味深いです。
・石室と石棺が見学できるか
石室の厳かな雰囲気、重い石棺の蓋が開いて古代人が出てくるのではないかと思える緊迫した体験です。
・埴輪やなどの重要な遺物があるか
重要な遺物は教科書や博物館で確かめられます。例えば上野の国立博物館の展示は参考になります。
装身具や馬具などはシルクロード経由のものもあり、世界史規模で見る必要があります。
群馬県太田市天神山古墳、群馬県前橋市宝塔山古墳、群馬県前橋市 二子山古墳