Monthly Web Magazine Jan. 2017

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■ 2016年の私 川村由幸

年を重ねると共に自分自身が鈍感になったのでしょうか、振り返ると2016年の取材では感動したことが少なかったようです。

あの場所は素晴らしかった、また訪ねたいと強く思う所がなかったということです。

とは言いながら、思いの残っているところを訪問が早い順に挙げると

3月にでかけた東京神田須田町の一角に老舗が昔のままの佇まいで残っていました。

   

戦災で焼けずに残った貴重な建物たちです。これからは東京という日本の中心で経済性という難敵に打ち勝てるかどうかが将来もこれらの建造物が残るかどうかが懸かっています。

心残りは、取材時どこにも入店せず、その味を確かめてないことです。

次は安曇野の桜です。ここは見事な桜が多いにもかかわらず観光資源として活用していません。

   

元々アルプスに隣接する風光明媚な地で、桜を利用しなくても観光事業が充分に成り立っているのでしょう。

そのためか観桜の施設は駐車場も含め何もありません。道端に車を止め、人に迷惑が掛からぬ様、バタバタと観桜するしかありません。

でも、桜は見事です。長野まで出かけて見る価値ありです。

7月に訪問した愛知県の犬山城明治村もなかなかでした。特に明治村はもっと時間をかけて撮影したいところです。

      

この時は、一泊二日でこれ以外に伊勢神宮も訪問し、往復1,000km超のドライブで「老骨に鞭打つ」感がありました。

暑さで明治村ではあと一歩で熱中症というところまでいったのを記憶しています。

そして、明治村の文化財の多さには圧倒されました。入場料でこれらの文化財が維持管理されながら、観光資源として活用され経済的にも成り立つなら文句はありません。

同じく真夏にでかけた益子参考館、濱田庄司の工房でその作品も多く展示されています。

   

8月の暑い時で私以外誰も見学者はおらず、静かにゆっくりと撮影・見学ができたことが心に残った理由かもしれません。

蝉の声を聞きながら、偉大な陶芸家の作品に触れる機会などそうそうあるものではなく、芸術的かつ文化的な欲求も満たされたのだと感じています。

最後がなんと横浜山手の洋館街です。神戸の北野には負けますが、それでも十分に散策が楽しめます。

中華街でチョッピリ豪華なランチをしてから、港の見える丘公園を経て山手洋館街散策なんて、最高のデートコースでしょう。

   

ここのすごいのは、全館入場無料なんです。横浜市は太っ腹です。

全館廻ると結構歩きますので、そこそこ覚悟が必要です。重要文化財の外交官の家が現在修繕工事中で今回見学できなかったことが心残りですね。

こんな2016年ですが、一番のトピックスは撮影機材がα6300に変わったこと、そしてジンバルを導入したことでしょうか。

  

まだ十分使いこなせておりませんが、三脚を持参せずに動画撮影ができるのは体力ダウンの私には大変ありがたいツールなのです。

α6300はAPS-Cサイズの撮影素子ですが、その画像には満足しています。軽量なのは何よりもましてありがたいのです。

しかし、ジンバルはその取扱いが難しいです。ジンバル本体の設定も満足なマニュアルがありませんし、カメラの取り付けもそのバランス取りが難儀です。

しかも、レンズが変われば、シューの取り付け位置からすべてがやり直しとなり、なんともやっかいな代物なのですが、撮影できる動画は今までと違い動きのあるもので、とても新鮮な思いがします。

今年の課題はジンバルとα6300を使いこなすことになるのは間違いありません。来年1月のウェブマガジンで「ジンバル、身につきました。」と報告できるように頑張りたいと思っています。