JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Feb. 2018

Back number 何気なく書かれたのでしょうけれども、使い分けがおもしろくお写真1枚頂戴しました。


■ おばちゃんカメラマンが行く 皆既月食@文京区   事務局

 

1月31日、皆既月食「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」を人並みに撮ってみた。見ることができると幸せになれると巷の若い子たちは言っていたが、暗い、寒い、目が悪いの三重苦を乗り越え何とか見られた。屋上からだが、南中前なのでほぼ真上、これならスカイツリーでも、六本木ヒルズでも撮れる写真は同じだろうなと思われるのだが、翌日の新聞などでスカイツリーと赤銅色の月のコラボ写真などを見ると、究める人はすごいなあと、写真そのものよりもその努力に頭が下がる。

月と言えば昨年訪れた銀閣寺の向月台だが、訪れる度に大きく成長しているような気がしてならない。銀沙灘(ぎんしゃだん)の高さもこんなにあったかと思うぐらいである。いつか向月台から満月を見たいと思っていたのだが、夜間の拝観はできず残念だ。

 

調べてみると、私が何度か訪れてからの高さは180cmで変わっていないようである。そもそも向月台が今の形になったのは江戸の後期ぐらいからで、それ以前は記述があまりないらしいのだが、もっと小さく、形も様々だったようである。

http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000091912

『都名所図会』(1780年)では渦巻のように書かれており、高さはよくわからない。その後の『都林泉名勝図会』(1799年)では少し高さが増したらしい。つまり室町時代は上に乗って月を眺めたとか、山越しの月を愛でたなどの発想はなかったようで、月によって映される影を部屋から楽しんだのかもしれない。さすがに今回の皆既月食のように月が突然赤銅色になり周りが暗くなると不吉の前兆、天変地異の始まりと義政も驚いたことだろう。

おばちゃん的にもハッピーというよりは胸がゾワゾワしてして喜べなかった。なんせ超青血赤月(スーパー・ブルー・ブラッドムーン)を観てしまったのだから。

今月のネコ

 

愛媛県砥部町の強制減量散歩猫 「今日も寒い。動かにゃいわよ。」

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