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Monthly Web Magazine Apr. 2018

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■ 桜の名所を創る 瀧山幸伸

桜の名所にはソメイヨシノが植栽されている地が多い。

ソメイヨシノは、人工的な交雑種なので実を結んで次世代<につなぐことができず、人の寿命と同程度で短命なことと病害虫に弱いことが残念だ。

人が生まれた時に植えた桜が、その人の人生と同じ頃に寿命を終えるのでは悲しすぎる。

それに比べ、擬人化された桜や墓守桜はヒガンザクラ系の野生種がほとんどで、丈夫で長寿命なものが多い。いわゆる「一本桜」の銘桜はほとんどがヒガンザクラ系だ。

にぎやかに酒宴を催したり歌ったりするにはソメイヨシノ、桜の下で静かに風と水音と鳥のさえずりを楽しむにはヒガンザクラということだろう。

そのような桜の名所を日本各地に創出することは、最も安上がりな保健観光戦略だと思われる。

桜での地域おこしについて、思うところを書いてみたことがある。

電子出版『地域おこし10の成功戦略』のプロローグ、桜の成功戦略だ。

桜の名所を創るには、世代をまたいで時間をかけて育てていかなければならないから、なかなか理想的な桜には出会えないが、先日訪問した京都の原谷苑の歴史は自分の理想形に近いものだった。

 

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