JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine June 2018

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■ おばちゃんカメラマンが行く @生月島 平戸市  事務局

今回はのんびりと生月島を訪れてみた。この島は捕鯨文化と独特のキリシタン文化で知られている。島自体は小さいがじっくり歴史を振り返ろうとすると1日では不可能だ。

博物館「島の館」で、隠れキリシタンの資料を探しに行くと、詳しく説明があり、なかなか触れることのできない貴重なものを学ぶことができた。

特にこの地独特の隠れキリシタン信仰。隠れながら独自の形で守り続けてきた信仰は、今日のカトリックとは合流せず独自の形で今でも受け継がれ島に残っている。

オラショのテープが流れる中、納戸神様を祭る納戸部屋やその隣になおらいの儀式をする座敷部屋の復元があり当時の様子が想像できる。

儀式も「イタダキ」という毎週日曜日に集まるカトリックの日曜のミサに近いものや、本来の意味通りかは疑問だが「お産待ち」というクリスマス・イヴ「お誕生日」クリスマスなどという私たちになじみのあるような儀式もあり、一年間を通じて行われる。

特に他の地方より興味深いのは聖水の儀式で、中江の島の水を聖水として「お水瓶」に入れ「オテンペンシャ」と呼ばれる綱で作った祭具で御祓いし身を清めるというものだ。カトリックでは同様に聖水で身を清めたり、ごミサの中の潅水式といって特別な時、聖水を金属の棒でしゃくり参列者を清めるということがある。

代々受け継がれたキリシタン信仰は当初の信仰から姿を変え、独特の変化を遂げて今に至るという説も考えられるが、実はこの地方に入ってきた当時のままほとんど変わらず残っていたのかもしれないと思ってしまう。

島にはガスパル様、千人塚、幸四郎さま、ハッタイ様、ダンジク様、焼山などキリシタン遺跡が多数存在する。

生月島は河童の島でもある。

河童伝説は日本国中水のある所にあるようだが、注目すべきは、日田、竹田、平戸、有名な所では遠野にも河童伝説がある。

生月島同様キリシタンが隠れていたところだ。

遠野もあまり知られていないが隠れキリシタンが処刑されている。

はじめは水辺で足を引っ張って人を殺めたり、いたずらをしたり、悪さをする河童だが、最後は人間に恩返しをしたり、反省をして村人につくしたりと憎めない存在になる。人里からあまり離れていない水場で、隠れて暮らさなくてはならなかった人たちが風貌ゆえに河童と呼ばれ、特にキリシタンの人たちは村人から河童ということにして市民権を得、ある程度黙認されていたのかもしれない。

当時神父様(宣教師)はご存知フランシスコ・ザビエルのように頭を削いで背に法衣をまとっていた。隠遁生活では風貌も変わり失礼だが河童のようになってしまったかもしれない。しかし逆は真ならずで、河童伝説のあるところすべてキリシタンがいたわけではなく少しこじ付け的な所もあるかもしれないが、調べてみる価値はありそうだ。

今月のにゃんこ

哀れさゆえに心の友だった嘉例川駅のにゃんこ

私の待ち受け画面でもあったのに、3年ぶりにどうしてるかと会いに行くとびっくり、、、

野良ちゃんから「にゃん太郎」と名乗り、嘉例川駅の観光大使に出世しているではないか。顔つきもうらぶれた感が抜けみんなのアイドルになっていた。

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