JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Aug. 2018

Back number


津和野の鷺舞 蒲池眞佐子

島根県の南西に位置する町、津和野の弥栄神社に伝わる古典芸能神事である鷺舞があります。

毎年祇園祭りの7月20日(ご神幸の日)は町内11ヶ所、27日(ご還幸の日)は町内9ヶ所の昔から定められた場所で舞います。

以前から見たいなと思っていたものが今年は7月27日のご還幸の日に見に行くことができました。

ただただ暑かった。鷺舞を舞う人たちはもっと暑かっただろうに、粛々と神事をこなしていく人たちには頭が下がります。

スタートは市役所前から、舞う時間は8分ぐらいだろうか。スタート地点で舞い、5分ぐらい歩いてまた舞う、という感じです。

初めはカメラマンも結構いたが、だんだんと熱さのせいで減っていく。

撮っているカメラの前ににゅっと出てくるおばちゃん、あーーっと思いながら、いいショットを撮るため結局最後まで行列についていきながらの撮影を試みました。

2羽の鷺が羽を広げた瞬間にはバチバチバチとカメラのシャッター音、狙い目です。

鷺の回りを舞う棒振2人、羯鼓2人の舞も素晴らしい。

見に行ってよかった。しかしながら、津和野の町は喫茶店も少なく、37度の暑さの中、冷を取るのは結構難しいのです。

持って行った800ccの水筒も空になり、やっと見つけたコンビニは極楽。

一番大きいカフェラテを買って駅へ帰還していたら、通りすがりの女性が「あーーーー、それはどこで買われたのですか?入ろうと思っていた店ももう閉店していて・・」と地獄に仏、の言葉が浮かぶようなお顔をされた。

赤いお顔だったので、極暑の中、飲み物場所を探されていたんだろう。ここらでは、ほとんどない店も4時には閉まってしまう。

駅についても、冷暖房もない駅で、電車は50分待ち。車を利用しない地方への観光は結構つらいものです。

    

 All rights reserved 無断転用禁止 登録ユーザ募集中