JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Mar. 2020

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■ 雛飾り 蒲池眞佐子

「おひな様を鑑賞しながら、大内文化・明治維新の面影を残す町並みをお散歩してみませんか?」 をキャッチフレーズに「やまぐち大殿ひなさんぽ」祭りが行われている。

祭りといっても、一か所に集まるのではなく、あちこちに雛飾りが飾られており、散歩がてらに見て回る、というものだ。 こちらはアトリエa.p.rのおひな様。お城の中の雛壇が豪華。

  

と思ったらこっちにも、あっちにも。ということでガラス越しに撮ってみた。 人の家の中なので、ガラスにべったり張り付くわけにもいかなかったので、反射でちょっと見ずらいものになってしまった。

  

萬代家主屋にも古い時代のおひな様、昭和3年のものが玄関で迎えてくれる。萬代家は江戸時代から醤油製造業を営んでいた豪商。 この建物は、茶室として明治22年頃に建てられ、その後主屋に改修された。

   

こちらは座敷の立派なおひな様

 

近くの大殿地域交流センターにもおひな様

  

山口ふるさと伝承総合センターでは誰も人がおらず、ひっそりとした中、階段を上ると迎えてくれた4台の雛壇飾り。そのゴージャスさは目を見張るものがあり、これだけ集まると、夜には人形たちのお囃子が始まるのではなかろうか、とも思ってしまった。

     

こちらは座敷のおひな様

 

ひな人形にもいろいろな顔があり、時代とともに違っている。 それを見るのも楽しい。

そういえば、私の実家にも7段飾りのものがあったが、母が出すたびに、面倒だの、場所をとる、だの、早くしまわないと嫁に行き遅れるなど愚痴ってたなぁ、とつまらないことを思い出してしまった。そういう思い出を思い出せたのもこの祭りのおかげだ。

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