JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Nov. 2021

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■■■■■ Topics by Reporters


■  最後に残った秘境? 秋田県北秋田市 小又峡 瀧山幸伸

小又峡は最後に残った秘境とか日本三大秘境とか呼ばれているらしい。確かにアクセスは渡し舟だからすこぶる悪い。現地は深い峡谷と数多くの滝で荒々しく、三段の滝からさらに遡上しようとすると泳ぐことになるらしく、上級者でも滑落して危険極まりないそうで、うっかりすると遭難してしまう。さらに悪いことに、上流で雨が降ると洪水が一気に押し寄せるので流されてしまう。実際、数年前にはツアー客とガイドが鉄砲水に流されて遭難してしまった。そんな恐ろしい土地だが、紅葉が美しく、尾根には天然記念物の杉やネズコの巨樹が茂る。

小又川の上流は桃洞の滝につながっていて、以前訪問した時には紅葉が美しく感激もひとしおだった。桃洞の滝をさらに遡り尾根を越えれば安の滝だ。色々調べてみると渡し船桟橋から三段の滝までの往復は遊歩道が整備されていてそれほど危険でもないらしいとのことで、今回初めて訪問したが、噂にたがわず実に素晴らしい体験だった。

    


■ 早めの紅葉撮影 大野木康夫


例年11月は近畿の紅葉風景を主に撮影していますが、今年は北陸の山岳紅葉を2箇所撮影しました。

白山白川郷ホワイトロード

例年10月に見ごろを迎える紅葉の名所です。
標高差があるので場所によって見頃の時期がずれるので、初めての今回はなるべく全体で色づいている時期を選びました。
数日前に降雪があり、白山が雪をかぶった景色を見ることができました。

蛇谷大橋
  


蛇谷園地
  


姥ケ滝
  


ふくべの大滝
  

白山展望台
  


白川郷展望台
  


三方岩駐車場から三方岩へのトレッキング
    


ブナ林の紅葉はもう少し進むと赤っぽくなって鮮やかになるようです。

夜叉ヶ池

少し遅めと思いましたが思い切って訪問しました。
岐阜県側から登りましたが、晴天に恵まれ、色づいた山々の眺めを堪能しました。

登山口周辺
  


色づく広葉樹に覆われたなだらかな登山道が続きます。
時折見える夜叉壁や滝の眺めがアクセントになります。
     


最後は岩場を上る少し急な登りになります。
  


夜叉ヶ池に到着
   


夜叉丸に登って夜叉ヶ池を俯瞰撮影
  


夜叉ヶ池のほとりで休憩
  


10代のころに見た映画夜叉ヶ池の印象とは違い、明るく開放的な風景が続いていました。



蟇股あちこち-19  中山辰夫

先月に引き続き今月も山口県内です。八坂神社、阿弥陀寺、正八幡宮、周防国分寺。周防天満宮です。

大内家・毛利家に支えられ、栄えた約200年間の文化はここに紹介しました以外に多く残っています。蟇股は両家の家紋が目立って多かったです。


■  宮内庁管理古墳の墳丘を窺う(奈良県編) 野崎順次

宮内庁の管理する古墳は樹木に覆われており、もちろん立ち入り禁止で、なかなか墳丘がよく見えないが、なかには、何とか観察出来る個所がある。とりあえず三例ご紹介しよう。

天理市中山町字西殿塚
手白香皇女衾田陵(西殿塚古墳)
この西殿塚古墳は、古墳時代前期前半の3世紀後半頃の築造と推定される。箸墓古墳(桜井市箸中)に後続するヤマト王権の大王墓と目されている。全長約230mの前方後円墳で、大和古墳群中最大である。非常に古いにもかかわらず墳丘の段築がよく残っている。橿原考古学研究所の赤色立体図によれば、形状はユニークかつバラエティに富んでいる。段築は全長にわたり東側3段、西側4段で、後円部と前方部の上に方形の壇がある、などなど。
   


墳丘がよく見えるのは東側で、南の拝所から細い路が続いている。1700年以上前の地形がよく残っているのには感動する。
           


奈良市山陵町
称徳(孝謙)天皇高野陵(佐紀高塚古墳)
佐紀盾列古墳群の西群に属する全長127メートルの比較的小さい前方後円墳。後円部は直径84メートル、高さ18メートル、前方部は幅70メートル、高さ13メートル。地図で見ると、後円部の北と東に周濠が巡っている。
  


佐紀石塚山古墳(成務天皇陵)と佐紀陵山古墳(日葉酢媛命陵)の間の道は奈良市屈指の散策路であるが、そのまま南に進むと称徳(孝謙)天皇高野陵の後円部の東側に出る。柵の向こうに墳丘の高まりが見える。柵の切れている個所もある。周濠のくぼみがあるが、雨の日にもかかわらず、水は溜まっていない様子だった。
     


明日香村野口
天武天皇・持統天皇檜隈大内陵(野口王墓)
墳丘は現在東西約58メートル、南北径45メートル、高さ9メートルの円墳状である。本来の墳形は八角形・五段築成、周囲に石段をめぐらすとされる。内部は全長約7.5mの横口式石槨で、2室には、天武天皇の夾紵棺と持統天皇の金銅製骨蔵器が納められていたが、『阿不幾乃山陵記』に文暦2(1235)年に盗掘にあったと記されている。
  


先日、久しぶりに飛鳥駅から猿石、鬼のせっちん・まないた、亀石の田園コースを歩いた。途中で天武・持統陵へ寄り道したら、古墳の後ろ側に小道が続いていた。そこから円墳状の高まりがよく見えた。ボランティア説明員のおばさまによれば、一部に段丘の石段が露出しているそうだが、見つけられなかった。
         


参考資料
ウィキペディア「西殿塚古墳」「野口王墓」
報道発表資料 H24.06.05. 「箸墓・西殿塚古墳赤色立体地図の作成」奈良県立橿原考古学研究所・アジア航測株式会社
2010年の奈良の実景ウェブサイト
あすかナビ

 



■ =東海道の延長戦(線??) 終点:高麗橋=   酒井英樹


 前回、東海道の終点が京三条大橋ではなく大坂・高麗橋としながらも紹介なしだったので改めて・・。

 高麗橋は大坂城の惣構の一部であった東横堀(現:一級河川淀川水系東横堀川)に掛かる。高麗橋は公儀橋(幕府が直接管理する橋)の中でも特に重要視され、西詰には幕府の高札が立てられていた。
 西詰にはかつて大正末期には「百貨店通り」と呼ばれた大阪のメインストリートであった堺筋に面する。
 現在の橋は昭和4年(1929)に架けられた鉄筋コンクリート製のアーチ橋
      


 東海道の起点である日本橋と同様に上空には都市高速(阪神高速1号環状線)の高架橋が・・
 


 里程元標(道路元標の前身)跡
 


 付近には、

  三越大阪店(大正6年(1917)竣工 平成17年(2005)閉店 非現存)
 

跡地に立つ北浜タワー(The Kitahama Tower:日本で最も高い(209m)分譲マンション)
 

  大阪証券取引所(昭和10年(1935)竣工 外観保存)
 


  高麗橋野村ビルディング(昭和2年(1927)竣工 安井武雄設計)
 


 高麗橋から京街道の復路をたどる。東横堀川を上流に・・といってもわずか100mほど・・江戸時代の淀川本川である旧淀川(一級河川淀川水系土佐堀川)との合流点に到着。
 


 合流点から上流200mで八軒屋に着く。
    
 
  浮世絵『浪花百景 八軒屋夕景』
 


 水陸両用バス
 

ラバーダックが浮かぶ八軒屋の夜景(令和2年撮影)
  
 

 せっかくだからここからの復路は舟運で・・。
 江戸時代は京から大坂までが舟運、大坂から京は徒歩・・逆だろうという突込みがありそうなので・・続きはいずれか忘れたころに???・・。



■ 秋のヒマワリ畑 田中康平

自粛も明けたが自粛ボケであまり遠出にも頭が切り替わらないところで、福岡県若宮のひまわり畑の映像が何回かテレビで流れて、手始めにこれくらいならと出かけてみた。この季節にひまわり畑というのも珍しいと思ったこともある。場所は若宮市稲光というところで福岡市と北九州市の丁度真ん中あたりだ、新幹線に沿っている。
駐車場として廃校となった小学校のグラウンドが用意されていて、市が色々支援しているようだ。すぐ近くの田んぼがすべてひまわり畑になってる。満開だが小ぶりな花だ、10月も半ばに咲くヒマワリではこんなものかと思うが、説明した看板などは一切なく、あるのは与党大物議員の選挙看板だけという有様だ。
圧倒されるヒマワリを眺めた後、家に戻ってネットで情報をも少し探ると、地元の農家が稲刈りの終わった田を華やかにしたいとヒマワリの種をまいてみたら見事に育ったということのようで油をとろうというビジネスではないらしい。100万本というから試しにやったにしてはスケールが大きい。新しいことというものは、世の中こんなノリで始まるものかもしれない。今に伝わる昔の文化にもそんなところがあるのだろうと思っている。

       


■ 久しぶりの撮影行 川村由幸

 

コロナウィルスの感染拡大が予想以上に収まり、久しぶりにカメラとジンバルを持って県境を越えました。
出かけたのは茨城県桜川市の真壁、重伝建の街並みを撮影しました。

  

東日本大震災で甚大な被害を受けた真壁。10年の時間が過ぎ、なんとか復元されたようです。
点在する登録文化財を撮影して回りました。
先ず思ったことはジンバルとカメラがとてつもなく重いということでした。片手では長い時間保持できず、両手を使う始末。
コロナ禍の一年半でパワーを失ってしまったようです。

  

偶に車が通りますが人とは全くと言っていいほど出会いません。静かなものです。
感染が収まりつつある現在なのにですが観光客はおりませんでした。これが続けばいずれ文化財の維持も困難となるのでしょう。

  

上の右側の建物は屋根瓦が激しく損傷していて、修繕に手が付いたのも随分と遅くて劣化が心配でしたが無事復元されました。
登録文化財で残っているものは全て修繕が済んだと言える状況となっています。
ただ、修繕は済んでも人が居住しなくなったと思われる登録文化財が増加したように思われます。

  

上の2軒、空き家です。門の前が雑草で覆われていては文化財も台無しです。右の家は以前確か花屋でした。
商売が成り立たないのでしょうね。

  


伊勢屋旅館と橋本旅館、真壁には2軒の登録文化財の旅館があります。伊勢屋旅館は営業を続けているようですが
橋本旅館の方は人も済んでいないように見えます。
住む人が居なくなった民家の文化財、どのように維持されるのでしょう。いずれ消滅してしまう運命なのでしょうか。
そんな中、最後まで修繕をつづけていた村井醸造が完全に復活していました。

 

公明という銘柄の日本酒を作り続けています。是非これから100年200年と日本酒を作り続けていってほしいと願わずにはおられません。
東日本大震災の被害からは何とか復活したものの、街並みにはなぜか衰退の香が漂っています。淋しい限りです。
経済的な自立の元、文化財が存続してゆくのは人口の集中している関東でも難しいことのようです。


■ 看板考 No.104 「オヌシナニモノ」 柚原君子

 


この頃……生きてるだけでまるもうけの年令に入ってきたので、生きている間にしてみたいことをなるべく実行している。
競馬も。といってもまだ一度しか大井競馬場を訪れていないのだけれど、その時におもしろい名前の馬がいるものだと知った(このときの模様はJG:SEP:2019:東京品川区にアップ済み)。
このときのおもしろい名前は『ピーナツバター』、『チャーハン』、『ガラチョコ』、『サングラスポテト』など。馬のことはよくわからないので名前を面白がって買ったのだけど、これらの名前がまだまだ平凡だったことを昨日知りました。
昨日のTVニュースで福島12Rで『オヌシナニモノ』という名前の馬が優勝したと話題になっていました。「外から伸びてくるのはオヌシナニモノ!オヌシナニモノ!」とアナウンサーが叫んだそうです。文字に起こしてもおもしろいのですから、きっと聴視者たちは沸いたでしょうね。

そんなわけで面白い名前(看板)を貼り付けて走る馬を少し拾ってみました。

自信があるのか無いのか『オレデイイノカ』、『オレタチハツヨイ』。
馬主が野球好きなのか『ヨバンマツイ』『サンバンナガシマ』。
えっ!と驚いてしまうけれども正しい単語『オニャンコポン』。意味は「偉大な者」。
まさか!と驚いてしまうけれどもこちらも正しい単語『キンタマーニ』。パリの観光スポットに実際にある名前。さらにこの馬はご丁寧な落ちがあり、実は雌馬。

願望的な『ジーカップダイスキ 』。現実的な『カアチャンコワイ』、『ネルトスグアサ』。関東所属馬なのに『ナンデヤネン』。馬主の悩みの馬なのか『ドモナラズ』。どうにもならないという勝負に弱い馬でしょうか。でも勝った!その時アナウンサーは「どうにかなったドモナラズ」と言ったそうです。勝ったことがないらしいが『バイガエシ』という馬もいたそうで。

続ければ切りが無い馬の面白い名前ですが、走る前にパドックで馬の姿を見せてくれますが、どの馬も首をふりふり、白い息を吐き、やる気満々で堂々と闊歩していきます。『ソンナノカンケーネェ』という流行語から取った名前の馬もいたそうですが、馬さしくそのとうり。

コロナが収束したら、人生二度目の競馬場に出掛けて勝負と馬の名前を楽しみたいです。


■ おばちゃんカメラマンが行く@角館  JG事務局


季節によってこんなにも様変わりするのかと思う街並の一つが角館だ。
武家屋敷の街並と春の枝垂れ桜が有名だが、比べてみると面白い。

2021年10月31日早朝
早朝、竹箒の音が響く

 

なかなか観光客が戻らない

全員マスク着用

  


2021年4月
コロナ禍 団体のツアー客はほとんどいなかった

 


2020年11月
コロナ真っ最中で緊急事態宣言が東京に出ていたが観光客は見受けられた。
今年よりは人出も多かったように思われる。

 


2019年11月
コロナがじわじわと広がりだしたころ
マスク着用ゼロだった
翌年から

  


2018年4月
雨でも団体客がぎっしり
賑やかだった

 


2016年4月
桜で町中が真っ白だった。
観光客の間をぬって撮影した覚えがある。

 


2010年8月
町中緑一色

 

 


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Editor Yukinobu Takiyama

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