JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Apr. 2022


■ 今年の桜撮影 大野木康夫


今年の桜の季節、京都は観光客が回復傾向にあるので、なるべく多くの人が集まるところや時間帯を避けて撮影していました。
       


それでも、予想に反して多くの人でにぎわっているところでの撮影となったものもあります。
   

京都の桜が遅咲きのものを除いて散り始めた4月9日、久しぶりに1日用事がなかったので、盛りとなった三井寺と彦根城の桜を見に行きました。
どちらもマスコミやSNSで多く取り上げられ、ある程度の人出が予想されるところです。

三井寺の拝観開始時間は8時なので、その前に行って有料区域外や周辺の桜を撮影しました。

     


拝観時間となり、事前予約で5分間の貸切りとなっている観月台に行きました。
予約はしていないので横から覗き見のように撮影しましたが、床にアクリル板を貼って桜が映り込むようにしてありました。
アクリル板は桜に向かって横向けに4枚になっているので、予約して側から見ないと継ぎ目の切り替えが目立ってしまうようです。
    


境内の桜はほぼ満開で、文化財建造物と桜の風景を堪能できました。
朝早かったので、人出も思ったより少なかったです。
             


一旦自宅に戻り、昼から家内と一緒に湖東に行きました。

桜の名所とされている金剛輪寺は、明壽院庭園の奥のヤマザクラの大木と門のところのソメイヨシノ、三重塔付近のベニシダレくらいでした。
   


西明寺も、本坊前の不断桜(県指定天然記念物)くらいでした。
 

最後に、混雑が予想される彦根城を訪れました。
駐車場が大変混雑しており、結構時間がかかりましたが、何とか停めて明るいうちに城内の桜を楽しみました。
   


天守閣に入るのに天秤櫓の手前くらいまで長蛇の列ができていたので、断念し、周囲から撮影しました。
   

西の丸の桜は満開で見ごたえがありましたが、木が密集しすぎて天守閣が見えなくなっているので、西の丸三重櫓から俯瞰しました。
      

黒門から城外に出て、内堀添いの桜風景を撮影しました。
通常の駐車場が封鎖され、イベントが行われていたため、かなり騒々しい雰囲気でした。
     

外堀に出て、ライトアップで最も混雑するところをあらかじめ見ておきました。
 

西日に染まる外堀西側の桜
   

ライトアップは午後6時から、日の入りは6時30分頃なので、夕食を摂ってから内堀添いをゆっくり撮影しました。
この時間から、目立って人が増えてきました。
     

日が落ちて暗くなってきたので、外堀の一角、ライトアップで一番混雑する場所に向かいました。
   

撮影場所は人が2列で立てる幅でカラーコーンが設置されており、多くの人で混雑していました。
実は、もう少し進んだところでカラーコーンが途切れており、そこからショートカットで撮影することができるようになっていたので、結果的には並んだことにあまり意味がなかったように思います。
 

撮影スポットからの風景は、L字形の石垣上に咲く満開の桜が外堀に映り込むというもので、広角レンズであれば天守閣も入れて撮影することができます。
   

混雑するスポットでしたが、おそらく100人も集まっていないと思われたので、通りを通行止めにしたり、撮影する人に対し時間短縮の呼びかけをすれば改善すると思われます。

近畿でも遅咲きの名所は来週まで持ちそうなので、タイミングが合えばもう少し撮影したいと思います。

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