JAPAN GEOGRAPHIC

新潟県村上市 市街

Downtown,Murakami city,Niigata

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General
三面川の鮭 
Nature
 
Water
 
Flower
 
Culture
 過去を大切にした町おこしが少しずつ進んでいる
Facility
 
Food
 


村上市寺町3-13 浄念寺本堂 重文 近世以前/寺院 江戸後期 文化15(1818) 土蔵造、桁行19.3m、梁間15.6m、二重二階、切妻造、妻入、上層桟瓦葺、下層銅板葺、正面向拝一間、軒唐破風付、銅板葺 棟札1枚、営造絵図2幅 19910531


Sep/1,2013 瀧山幸伸 source movie

若林家

Wakabayashike

歴史文化館

浄念寺本堂

村上城跡

街並


Apr.2009 撮影:高橋久美子

村上の街並


撮影/文:瀧山幸伸

(資料:国土地理院)

村上城址

Aug.2008

村上城址(国史跡)

 越後北部における中心となる城で、標高135mの臥牛山に築かれた平山城です。

本丸天守台、二の丸、三の丸の跡が残り、石垣は高さ8m近く、山頂の各部にくまなく巡らされています。

山下には居屋敷、一文字門、下渡門等の跡が、藤基神社境内には外郭土塁も残っており、石垣も使われています。

臥牛山東面には中世の戦国遺構の腰曲輪や竪堀、土塁、井戸跡等も良好に残っています。

村上城は中近世を通じて当地(揚北地方)の中心であった城であり、今日に残る遺構もそれにふさわしい壮大なもので、 ことに、中世の遺構と近世の遺構が渾然一体として残る姿も貴重なものです。

(参考資料:村上市)


Sep.2006 瀧山幸伸 source movie

Aug.2004 瀧山幸伸

街並 HD(1280x720)

まちおこし HD(1280x720)

きつかわ HD(1280x720)

瀬波温泉と三面(みおもて)川のサケで有名な村上は、越後平野北端の拠点として古くから栄えていました。村上から北は朝日連峰の山間部で、「笹川流れ」に象徴される険しい海岸線が続きます。七世紀には蝦夷対策のため磐舟柵が村上付近に造営されていました。その後、北30キロ山形県境の鼠ヶ関が東北三大関所の一つとなります。義経は村上から船に乗り鼠ヶ関で上陸。歌舞伎で有名な勧進帳が生まれました。歌舞伎では越前安宅関での想定となっていますが。歌舞伎ではみたてはよくある事。山伏姿といえば、羽黒山、月山、湯殿山の出羽三山、男鹿半島など、山岳信仰が栄えた出羽地方が自然です。白山信仰の山伏は安宅関は利用しないでしょう。

 江戸時代の村上は城下町として、また北前船の寄港地として栄えました。近年の村上のまちおこし活動は、全国的な成功事例の一つとして注目に値します。老舗きつかわの主人夫婦に代表される草の根運動がその原点です。彼らは区画整理による街並破壊に危機感を抱き、古い城下町の街並保存と復元を提唱し続けました。具体的な事例は三つあります。一つは「黒塀プロジェクト」という、景観的に見苦しいブロック塀などの表面を黒板塀で覆う簡易街並修景プロジェクトです。二つ目はアーケードを撤去して伝統的な和風商店ファサードを復元する実験です。そして三つ目、特筆すべきは、観光客誘致策としての新しい祭りの創生です。街の共有資源の再発見の一環として、各町屋の土蔵の片隅に忘れられていた「屏風」と「雛人形」をテーマとして、春と秋の祭りを始めました。古くて価値の無いものとしか見られていなかったこれらの古美術品は、都会からの観光客にとっては珍しく、骨董的な価値があります。店の内部を公開しており、訪問者にとっては雪国独特の建築様式、生活様式が新鮮です。祭りの費用もほとんどかかりません。

 これらの地道な活動の結果、年を経るごとに観光客が飛躍的に増加しましたが、彼らの活動当初は市当局も観光協会も甚だ懐疑的、非協力的でした。公共工事を期待していた人々には邪魔な存在だったようですが、結果的には昨今の公共工事予算縮小のあおりを回避できたわけです。これらの成功事例の結果、今では全市をあげて「古い城下町村上」のプロモーションが行われています。町おこしにはこのような長期的視点と草の根運動に支えられた遂行組織と不屈の信念が必要です。

町おこしの経緯を取り上げた書物と「町屋の屏風祭り」手作りポスター

「町屋の人形さま巡り」

大町 

「町屋の屏風祭り」頃の街並風景

きつかわ (国登録文化財)

元は作り酒屋。サケ加工品で有名です。


Aug. 2004 瀧山幸伸 

早撰堂菓子店 (国登録文化財)

アーケードを撤去し、昔の店構えを復元する実験により、美しいファサードが現れました。

アーケードがいかに商店街の魅力を破壊したか、大林宣彦監督映画に登場する全国各地のロケ地を見れば一目瞭然です。

骨董市

えんま堂

寺町

「町屋の屏風祭り」頃の街並風景

割烹吉源(国登録文化財)

和装店

浄念寺本堂(国重要文化財)

文化十五年(1818)の建築。防火を考慮した土蔵造りの寺院本堂は、江戸藩屋敷主導で設計されました。

当時火災が頻発していた江戸の流行を取り入れ、設計も江戸の大工に依頼し、土蔵造りとしたものです。

内部の吹き抜けの空間構成、細部の彫刻にも優れ、当時の江戸の流行と技術の高さが伺えます。

若林家住宅 (国重要文化財)

芭蕉宿泊地跡

元禄ニ年(1689)芭蕉と曾良は奥の細道行脚の途上二泊滞在しました。

小町

黒塀プロジェクト

簡易に街並を修景するための工夫。現地の伝統的な黒板塀を復元させるため、既存のブロック塀や手すり、モルタル壁などに黒板を張ると見違えるように立派な街並が出現します。この資金源は観光客からの浄財が充てられます。寄付の依頼ポスターには主旨と累積何メートル達成されたかが記載され、街の各所に掲示されています。

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