栃木県大田原市 雲巌寺
Unganji,Otawara city,Tochigi
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Jun.25,2022 川村由幸
Nov.10,2020 瀧山幸伸
June 2018 柚原君子
「雲巌寺」
所在地: 栃木県大田原市雲岩寺27
■重要文化財(国指定)
①「絹本著色仏国国師像
1幅(絵画)」1911年(明治44)年指定。
鎌倉時代・弘安7年(1284年)作。「弘安七年九月」の画賛あり。
②「絹本著色仏応禅師像
1幅(絵画)」1911年(明治44)年指定。
南北朝時代・正平18年/貞治2年(1363年)作。「貞冶癸卯法忻」の画賛あり。
③「木造無学祖元坐像
1躯(彫刻)」2009年(平成21)年指定。
鎌倉時代作。像高85.9cm。
④「木造高峰顕日坐像 1躯(彫刻)」2009年(平成21)年指定。
鎌倉時代作。像高82.5cm。
■大田原市指定有形文化財
①「山門」1996年(平成8)年12月9日。
時代区分:江戸時代。構造・形式:二層楼門、入母屋造、銅板葺。
■大田原市指定天然記念物
①「雲巌寺の杉」1992年(平成4)年指定。
樹高:39.6m、幹周:5.88m、枝張り:東6.0m、西12.9m、南13.8m、北9.8m。
推定樹齢:500から550年。
(※山門と杉以外は公開されていません)
雲巌寺は、栃木県大田原市雲岩寺27(須賀川地区・八溝山地)にある臨済宗妙心寺派の寺院。山号は東山。本尊は釈迦牟尼仏。開山は高峰顕日、開基は叟元和尚。
平安時代後期の大治年間(1126年-1131年間)に初叟元(しょ
そうげん)和尚によって旧仏教系寺院として開山。現在は筑前の聖福寺、越前の永平寺、紀州の興国寺と並ぶ、禅宗の日本四大道場と呼ばれています。
天正18年(1590)年の豊臣秀吉による小田原征伐で、烏山城の那須資晴が恭順せず、城攻めの際には付近の住民が雲巌寺に逃げ込んでいます。豊臣方は、北条氏を大檀那とするこの寺を軍事要塞と見なして、火を放ちますが、数年後には再建されています(以上、一部はウィキペディアより要約)。
山門の正面にある朱塗りの反り橋を渡って急な石段を登って山門をくぐると、正面に釈迦堂、その奥に獅子王殿と一直線に並んでいます。伽藍配置とよばれるそうです。
一番上の獅子王殿には脇道に登る階段がありますが、下る階段は細い石段が釈迦堂の裏に続いていますので、また違った趣で見わたすことになります。
交通の便は「那須塩原」駅より一時間に一本のバス便で40分から50分かかりますが、市営バスですので200円で来ることが出来ます。途中、黒羽刑務所や黒羽城址などを通過してくるので、バスの窓から「旅」を楽しむことも出来ます。一帯は松尾芭蕉が立ち寄ったところが多く、当寺院にも「木啄も
庵は破らず 夏木立」の句が残されています。
雲巌寺は名刹で、もともと大田原市の観光名所でもありますが、さらに有名になったのは、JR東日本の「大人の休日倶楽部」のCMとして吉永小百合さん主演で、「栃木県:黒羽の芭蕉篇」の地としてスポットが当たったことから、観光客が一段と増えたそうです。
訪れた当日も、赤い反り橋の上で、何人もの「吉永小百合さん」が、CMと同じ立ち位置と目線で、和やかに写真を撮ったり撮られたりが見られました。
雲巌寺は山奥で、静寂の中にあります。寺院の前にありがちが門前ソバ屋もありません。それどころか売店一つありません。バスで来た人は一時間後に再びやってくるバスに乗って町に帰らなければなりませんし、乗用車で来られた方も静かに散策して、静かにお帰りです。
駐車場は大型30台、普通車40台入れますとあり、かなり広めにありましたが、吉永小百合さん起用のブームも去ったのでしょうか観光バスは来ていませんでした。
雲巌寺はどの角度からも絵になります。赤い橋に大きな山門。濃い緑の深い森と赤い橋。そして赤い橋の下を流れる川の音。誰もいない瞬間が時々訪れますので、景色をたのしみ、静寂を楽しみ、一時間はあっという間に過ぎてしまいました。
Oct.2014 柴田由紀江
Nov.2009 瀧山幸伸 source movie