MONTHLY WEB MAGAZINE July.2011

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■ 三陸被災地 復興提言 瀧山幸伸

今月は避けて通れない深刻な話題です。

6月の初旬、北は岩手の宮古から南は宮城の南三陸町まで、地理的視点で被災地調査に行ってきました。

撮影枚数は3000枚近くに及びました。

被災地の被害状況は想像以上で、特に土木インフラのコンクリートの脆さが際立ちました。

自然の脅威は想像以上で、いかに人間の「想定」が甘いかを痛いほど認識しました。

逆に吉浜のように明治津波の教訓を守って高台に新しい集落を創った人々は今回の津波も免れました。

今回調査の目的は、今まで研究を続けてきた「未来のサステナブルシティ」の考え方が三陸の被災地復興にも適用できるかどうかという視点での検証で、衝撃的、感情的な映像を追うマスコミの視点とは異なります。

被災地に対するドロナワ式の提案や提言ではなく、今後の日本を、世界を、どのような社会に変えていくべきかの哲学と具体案を持っている必要があります。

既存市街地を元の姿に「復旧」するのではなく、新しく、安全で経済的な、未来へつながる都市を創るべきです。

サステナブルシティの基本は、災害対策の課題となっている、電気(エネルギー)、上水、下水、食料を各家庭で常時確保する、災害に強い住宅ユニットで都市を構築することです。

被災地に関する提言は、4月に発表していますが、調査を経て、この内容を変える必要はないと確信しました。

各地の状況はこちらです。

岩手県

 宮古市 田老 宮古 

 山田町

 大槌町

 釜石市

 大船渡市 吉浜 大船渡 

 陸前高田市

宮城県

 気仙沼市 唐桑 元吉 気仙沼 

 南三陸町 歌津 志津川

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