MONTHLY WEB MAGAZINE Feb. 2013

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■■■■■ 体験 中山辰夫

お遊びばかりですが、諸々体験しました。遅まきの73歳の体験です。 

 

Ⅰ−スノーシュ体験

「冬の余呉湖を歩く」をテーマに観光協会主催のイベントに参加しました。当日の余呉湖は積雪少なく期待が外れました。しかし、冬の余呉湖の一端に触れることが出来ました。 

余呉=豪雪地帯のイメージが変わりつつあるのでしょうか。もっともその一週間後には1m強の積雪、2月に入っても続いています。

このイベントの主目的はスノーシュで雪の中を歩くことでした。普段、雪との係わりが無いためとてもその体験を楽しみにしていました。

余呉湖から車で20分ほど山間に入った所、その場所は洞寿院の傍でした。スノーシュは「西洋がんじき」で、マンツーマンの指導でした。

スノーシュのはき方、ストックの使い方、上りと下り、回転時の足の運び等丁寧に教わりました。1.5㎞程の散策は転んだり、突っ込んだり汗だくで、満足しました。

スキーとは違いゆっくりと流れる時間に景色を楽しみ、動物の足跡などの観察に興味深々、スリル一杯でした。山登りもやってみたいとヤルキ満々で終わりました。

Ⅱ−お酒の仕込体験とぐい呑み作り

近江の酒文化を味わうイベントに参加しました。安土城考古博物館に、滋賀県下37蔵元で生産されている地酒693銘柄が展示され、酒が醸す文化の講義を 受けた後、テーマに沿った体験を行います。計4回あります。

愛知、兵庫、大阪辺りから約40名が参加。食事ときには、日本酒愛好家が痛飲しつつウンチクに精出しています。

イベントの一回目は江戸時代から続く『藤居本家(国登録文化財)』の訪問です。ここの酒蔵はNHK連ドラ「甘辛しゃん」の撮影が行われました。

藤居家の主屋、書院、酒蔵は国登録文化財です。酒蔵は総ヒノキ造りです。店舗の2階も見事な総ケヤキ造で、一見の価値があります。

藤居本家の宮蔵(非公開)で三段仕込みの内、最終の留仕込を体験しました。

一定量の蒸米を運びだし、ひろげて放冷させた後、仕込みタンクに移します。もろみは粘りがあり、櫂も結構重く、攪拌も大変な作業と分かりました。

僅かな時間体験作業をした後は杜氏さんにお任せです。 そして最後は絞り酒の賞味でした。今日仕込んだお酒は、3月9〜10日の最終イベントの時戴きます。

この後は、料理旅館「竹平楼」で昼食です。

ここは明治天皇が1878(明治11)年、民情施設のために北陸道・東海道を巡幸された途次に御小休所となった所で、約70日で、御座所、玄関、表門などを新築したようです。現在もその玉座は常時〆縄を張って保存されています。大広間と御在所は国登録文化財指定となっています。

郷土料理中心の酒付きの昼食でした。鯉のあめ煮、かも肉、エビ煮など地元食材も豊富です。

ぐい呑み作り

滋賀県は『信楽焼』の産地であるため陶器作りが盛んです。でも『水茎焼』は始めてです。

「水茎の岡の葛葉を吹きかへし面知る子等が見えぬ頃かも」と万葉集にも歌われ、平安の絵師・巨勢金岡があまりの美しさに描くのを諦めたと伝えられる「水茎の岡」。

この景勝の地に因んで創始された焼物が「水茎焼」です。この地は朝鮮半島の渡来人が伝えた須恵器の里、鏡谷に連なる由緒ある土地柄でもあります。焼き物はソフトな色合いの仕上げです。

お酒はお猪口で飲むと「甘く」感じ、ぐい呑みで戴くと「辛く」感じる。口の中にゆっくりと運ぶのと、たてに流し込む違いによると説明にありましたが、如何でしょうか。

参加者全員熱心に取組み完成しました。その理由は、この各人作ったぐい呑みで仕込んだ酒を戴くからです。

松明鍋

ぐい呑み製作後は昼食。「松明(たいまつ)鍋」と称し、日本酒をたっぷり注いだ鍋に火を点け燃やした後でしゃぶしゃぶです。

豪快でした。夜間であればもう一つよかったと思います。残る二回のイベントを楽しみにしております。酒付のお遊び、大歓迎です。

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