JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Jan. 2018

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■ 高取城彷徨記 大野木康夫

冬は城跡訪問に最適な季節なので、1月6日、奈良県の高取城に行きました。

高取城訪問は3回目、1回目は高校1年の秋、若さに任せて大手口を駆け上がりました。

2回目は車の免許を取ってすぐの冬、七つ井戸の駐車場まで車で行き、うっすら雪化粧した本丸を見てすぐ帰りました。

今回は撮影目的で訪問するため、麓から大手口を登ることにしました。

車は観光協会の案内どおり土佐の町の観光駐車場に停め、土佐街道を城跡目指して登って行きました。

児童公園に移築された松ノ門(の一部)

 

田塩家長屋門

 

植村家長屋門

 

下屋敷跡の農地

 

奈良産業大学がCG再現した高取城の案内板

 

城跡を遠望すると何やら雪が積もっていました。

これは想定外で、トレッキングシューズの行く末が心配になりました。

 

砂防公園、トイレと自動販売機はここが最終です。

 

道は勾配が強くなってきました。

 

黒門跡、本格的な登城道の起点です。

  

登り始めてすぐ、土砂崩れや倒木の痕跡がありましたが、このようなところはここだけでした。

  

石碑付近

 

七曲と呼ばれる急坂です。

随所に小規模な石積が見られます。

     

一升坂

  

岩屋郭との分岐点、本格的な石積。

  

一升坂の終点、謎の猿石です。

岡口門から来る道との合流点になります。

猿石は飛鳥の石造物ですが、背面を少し石垣の角石用に加工してあるような気がします。

下の石も溝があって石棺ぽい雰囲気です。

   

二の門跡の虎口です。

左側の水堀は帰路に寄ることにします。

  

三の門付近、崩壊気味の石塁もあります。

      

矢場門付近の高石垣

  

松の門付近

  

宇陀門の高石垣から雪景色になりました。

このあたりから撮影時間が長くなってきました。

   

千早門

  

大手門に至って素晴らしい雪景色になりました。

写ってはいませんが、何人か先客がいました。

皆さん八幡口門まで車で来られているようです。

いい景色ですが、雨が降っています。

      

二の丸入口、十三間多門跡

     

太鼓櫓と新櫓の高石垣、昭和四十年代に積み直されたものです。

  

本丸入口、十五間多門跡

   

天守台の高石垣

    

本丸虎口

   

本丸最上部からの眺め

    

本丸の高石垣を一周しながらの撮影。

個人的には本丸東南角の高石垣が気に入っています。

      

七つ井戸付近の連続高石垣。

石垣の量に圧倒されます。

      

この時点で午後1時を過ぎていたため、本丸、二の丸から下り始めました。

壺坂口中門跡

壺坂口曲輪に向かう階段が雪で滑りそうだったので訪問を断念しました。

  

大手門から脇にそれて吉野口門へ向かいました。

見事な高石垣も見られますが、草木が生い茂って自然に帰る途中のような感じです。

      

吉野口門の登り石垣

   

引き返して矢場門から国見櫓へ

   

さらに二の門まで下りて水堀付近を撮影

   

猿石から岡口門へ

    

岡口御門

   

猿石まで引き返して登城路を下りました。

土佐の町は10日の「土佐えびす」を控えて提灯が飾られていました。

 

石川医院、下屋敷表門が移築されています。

 

子嶋寺、二の門が移築されています。

 

今回は、息が切れないペースで撮影しながらゆっくり上りました。

駐車場出発が9時30分頃、黒門から登り始めたのが10時5分頃、猿石到着が10時50分頃、大手門到着が11時40分頃でした。

核心部をゆっくり撮影して、下り始めたのが13時15分、途中人があまり行かない吉野口御門、岡口御門に寄って、黒門まで戻ったのが15時45分でした。

積雪や降雨もありましたが、一部を除き、城跡を堪能できたので充実した日となりました。

いつも駆け足で何箇所も回っていますが、たまにはじっくり撮影するのもいいかと思います。

よろしくお付き合いください。

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