JAPAN GEOGRAPHIC
Monthly Web Magazine Feb. 2018
【選択無形民俗文化財】
1月中頃から2月8日の今日まで前線と大寒波が連続して到来し、その影響で天候不順な日が続いており、日本中が冷え切っています。
雪による被害やインフルエンザの広がりが連日報道されています。
そんな中で、主役の若者たちは勿論、見る人も震え上がるような神事が行われました。(2018年1月21日)
場所は福井県美浜町。三方五湖の一つに日向湖があります。5湖のうち唯一の塩水湖で、湖の廻りの集落は漁業を生業としています。
綱引きは、日向湖と若狭湾を結ぶ運河で行われる行事です。この運河は江戸時代に完成したもので、綱引きは豊漁を祝って始まったようです。
集落を東・西に二分しそれぞれの集落から出た若者10人が、高さ6m程の運河橋の欄干から飛び込み、張り渡された綱を引き合い、どちらかがよじ切った所で終了となります。
若者が水中に浸かっている時間は約20分。
集落の長い伝統と結びつきの強さがあって継続されている行事であることが、苦痛を感じさせない若者の表情・動きからわかりました。
「水中の若者大丈夫か」とヒヤヒヤの思いで見つめた数十分。無事終わって安心しました。
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