滋賀県近江八幡市 旧近江八幡警察署武佐分署庁舎
Omihachiman police office Musa bunsho,Omihachiman city,Shiga
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Jan. 2014 中山辰夫 (魚友楼洋館)
近江八幡市武佐町明治初期において、西洋建築を導入する社会的必要性が最も高かった建築タイプは官庁と工場だった。幕藩体制に替わる新しい権力機構を顕示するために、洋風で新築された庁舎は極めて有効だった。
滋賀県下の庁舎では、1883(明治16)年長浜警察署である。同地の開知学校校舎にならい八角形の棟を戴くものであった。
擬洋風建築の系統では、1885(明治18)年の旧安土巡査派出所がある。旧近江八幡警察署武佐分署庁舎は、1886(明治19)年に建設された。
武佐宿の中山道に面し、北を正面とする。前面が木造二階建てで、側面と背後に平屋建てが連続する構成を取る。
軒のブラケット(持ち送り)は角張った奇妙な形をしている。装飾性や逸脱もなく、外観は、この後に広く普及する木造下見板張りの技報を確立しようとしている。
室内の技報も含め西洋建築の知識が定着していく様子がうかがえる建物である。
このあと、蒲生郡役所が1923(大正12)年に新築されたが、下見板張りの技報が習熟したことが分かる瀟洒な意匠であった。
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