JAPAN GEOGRAPHIC

トルコ共和国 メブラーナ博物館

Mawlawi museum, Konya, Turkey

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Feb. 2011 撮影/文:中山辰夫

パムッカレ〜カッパドキアへ

Pamukkale to Cappadocia

今日はパムッカレのホテルからスタートしてカッパドキアに向う。東京〜岡山間の距離に相当する720kmを走行するとのこと。

強行を覚悟する。メブラーナ博物館はその途中にある。

    

先ずはコンヤを目指す。

1時間ほど国道を走る。国道は、幅員の拡張や分離帯への植樹の工事が行われている。

   

バスは、アナトリア高原地帯を走る。山側には1本の樹木も見当たらない。岩肌が丸出しで、石がゴロゴロしている。

砕石にしか役立たない。この状態が1時間ほど続く。

    

トルコには2つの休火山、ハサン山(3253m)とエルジャス山(3917m)が200km隔ててある。大昔の活発な火山活動期の噴火が、この一帯の成り立ちに大きく関わって現在がある。雪を冠しているのがアサン山と思われる。

   

バスに乗って3時間、突然雪がうっすら積もった早原が広がってくる。一週間ほど前に降った雪がまだ残っている。

この草原が結構な距離続く。実に広い。北海道の富良野を思い出させる。緑に覆われる頃は美しいだろう。

全て農地である。

    

植樹された果実の木々が広がる。整然と並べて植えつけてある。これがまた延々と続く。

   

農地の中や国道筋にポプラの木がほぼ一定間隔に植えてあり、美しい並木となっている。葉のない肌木も美しい。

子供が生まれる度に1〜2本植樹する慣わしになっている。

   

その後も雪を被った農地はまだまだ続く。所々に見られる青っぽい部分は小麦が芽を出している所。何故かホッとした。

延々と続く草原は、農業国トルコの一面を垣間見る感じである。走るうち、雪も段々消え土が見え隠れし始めた。

       

6時間ほど経ってコンヤ付近に到着した。バスから見える場面がガラリと変わる。

    

2010年に起こったエルトウール号事件から120年を記念して造られた日本庭園が道路に沿って広がる。日本人設計による。

トルコが日本との関係を重視する現われであろう。京都市とも姉妹都市の関係にある。庭園は結構な長さ続いている。

    

コンヤは、11世紀〜13世紀の間、セルジュック・トルコの首都であった町。全盛期には政治・文化・芸術の中心として栄えた。

今も当時の遺跡やモザイク・レリーフなどが残る。コンヤはイスラム秘密主義教団「メルラーナ教」の発祥の地。

宗教色の強い町。

博物館も多い。カラダイ神学校(タイル博物館)にはイスラムの象徴といえる青タイルや花や鳥を画いた美しいタイルなどが展示されている。「引用」

   

「メブラーナ博物館 霊廟」

Mevlana Muzesi

青緑タイルの塔が印象的である。

博物館は、セマ(旋舞の儀式)で知られる、イスラム神秘主義のメヴィレヴイ教団を創設したメブラーナー(導師)

ルーミの霊廟で、現在は博物館になっている。

青緑の美しいタイル張りの塔が建てられたのは13世紀末で、オスマン時代にジャミイなどが加えられた。

   

博物館の外観

    

青いタイルの塔がひときわ目立つ

    

高く聳える尖塔

    

館内の広場は結構広く、売店もおおきい。

    

外壁にも青いタイル。使用されたタイル見本が羅列されている。(本物は博物館に展示してある)

   

セルジュク時代やオスマン時代の墓石と思われる。碑文から石工芸の素晴しい出来合いが鑑賞できる。

   

入口の門。本館への入る前のスペース。靴にビニール袋をかぶせる。撮影はここまで。

       

館内展示は、大きなターバンを載せた、きらびやかな石棺が印象的で、旋舞に使われた衣装や楽器、コーラン写本お祈りに使われた絨毯などである。写真の撮影は禁止である。

「引用」を並べる。

メブラーナの墓と石棺。博物館の一番奥にある。

  

二人の兵士の棺トマホメットのあごひげが納められた美しい小箱

  

能書家による美しいコーランの写本とオスマン時代の布地

  

宮殿壁の八角タイルとお祈り用絨毯

    

ヒュッレム パシャの霊廟 切断された石で出来ている八角形の本体のドームがある。

  

メブラーナの踊り「セマー」(引用)

メブラーナ教は、くるくる旋回しながら踊ることで神と一体になれるという教えを持つ。

円筒型の帽子にスカートといういでたちで、一心不乱に踊る姿は幻想的といわれている。

1925年の改革で宗教活動は停止させられたが、旋舞は毎年12月中旬に市内体育館で観光用に公開される。

  

メブラーナ博物館の鑑賞を終えて、1時間ほど走る。一直線に延びるシルクロードが90kmほど続く。

「キャラバンサライ」

Kervan saray

街道沿いや町の中に設けられた隊商宿。

   

中継点として建造された隊商館がトルコには40以上残っている。

   

壁に囲まれた方形の中庭にラクダや馬を繋ぎ止め、中庭に面した部屋に寝泊りした。

  

バスは国道を一途に走る。

国道の両側には農地が広がる。ジャガイモ、かぼちゃの栽培が多く、ワイン用のぶどうの木も多い。

 

約2時間で宿泊先のネヴシエヒルの町に着く。

ここはカッパドキア地方最大のまち。

宿泊するホテルに着くと同時に、ライトアップされたキノコ岩にビックリさせられる。

「スターウオーズ」撮影時に、スピルバーグ一行が宿泊した同じ洞窟ホテルに今夜は宿泊だ。

    

ホテル内には石を使った彫り物が多い。

    

カッパドキア

カッパドキアとは、首都アンカラを中心とする中央アジアの地方名。南北50kmに及ぶ小さな村が点在している。

太古の昔、火山の噴火で堆積した溶岩や火山灰が、長い年月をかけて侵食され出来た奇岩群が圧巻。

見学は明日早朝から。楽しみです。

《雑メモ》

国道での検問

時々任意の検問で時々止められる。ドライバーの運転記録がチェックされる。適正な休憩の確保や運転履歴を調べる。

    

トルコの町にはネコやイヌが多い

イズタンブールだけでなく、地方の遺跡にもネコやイヌの姿を見かける機会が多い。

ネコは人を怖がっていない。人も強いて遠ざけることもしない。悠々と立ち振舞っている感じ。

第一次大戦前のイスタンブールは野良犬の町だったとか。1910年に政府が野犬狩を行った。

以後は、ネコの時代となった。“互いにお構いなし”のふりで人はいるらしい。

ネコ・イヌどちらからもエサを強要する場面はなかった。

    

 

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