Monthly Web Magazine Aug. 2015

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■■■■■ 弘法じゃないから筆を選ぶ 瀧山幸伸

いつもどんな機材で撮影しているんだろう?と興味がある人には有益な情報です。

「弘法筆を選ばず」との格言がありますが、こと撮影機材に関しては筆によって結果が大きく左右されます。

機材は日進月歩ですし、各通信員には個別のニーズがあり、相談にのったり、通信員どうしで情報交換することが多々あります。

私自身、「まず隗より始めよ」で、率先して機材を導入しますが、やみくもに導入しているわけではなく、徹底的に情報を調べます。

残念ながら日本の情報サイトは、価格情報サイトほか、消費者向けプロ向けともにあまり役立ちません。

特に動画に関しては日本の情報は相当遅れており、ハリウッドほか欧米でのプロ向けの情報、あるいはプロ向けの機材展示会などでのメーカー開発者レベルの情報が必須となります。

動画撮影の特殊機材に関しては日本にはメーカーもほとんどなく、お手あげ状態です。

私の撮影の必要条件を挙げます。

1.静止画と動画を一台の軽量な機材で撮影できるカメラ

身軽な行動が最優先です。(私は基本的に動画撮影、家内は基本的に写真撮影です)

2.静止画8K,動画4Kで撮影できる高解像度のカメラとレンズ

静止画あるいは微速度撮影(タイムラプス)は将来のスーパーハイビジョンを見越して8Kのサイズが好ましいです。

動画は4Kが美しいですし、劇場上映向けに使えます。4Kであれば静止画の切り出しも可能です。

3..暗所、高感度に強いカメラとレンズ

寺院や古民家など暗所での自然光による撮影が多いので、高感度も必要です。フラッシュやビデオライトは臨場感を損ねるので使いません。

4.街歩き番組のように歩きながら動画を撮影できる安定装置(ジンバル)

京都あるいは祭りのように三脚不可の場合も多いですし。

これらの条件を満たすのは、1台で静止画8Kと動画4Kが撮影できる小型軽量の高感度カメラ、明るく解像度に優れたレンズ、手持ちで動画が撮影できるジンバル、の3点です。

使用機材名を挙げるのは好きではないですが、今はこんな感じです。

カメラ(2015年8月15日以降): Sony A7RII+EFレンズアダプター (メーカーにはこだわらず、その時点で最も合理的な機材を調達していますが、手持ちのCanonレンズが多いので、それらが使えることが重要です。)

レンズ: Canon TS-E17mm F4L (あおりレンズは建物や街並撮影に最適で、解像度もトップクラスです) 他にEF24mm F1.4Lなど、その場に応じていろいろ。

ジンバル(2015年8月1日以降): DJI Ronin M (手持ちでも安定した動画が撮影できます)

マイク、録音: Rode stereo video mic pro + Zoom H6(音は臨場感の源泉で、映像よりも重要です)

ハリウッド映画のように性能にこだわればきりがないですが、妥協も必要です。思い起こせば数年前、RED ONEという映画用の4Kカメラが出た時、重いカメラとレンズ、プロ用のザハトラという超重量級の三脚で撮影したことがあるのですが、腰が痛くなったり船から落ちそうになったりと、身の危険を感じたのでやめました。

新しいカメラとジンバルを使って撮影したのが8月15日の丸の内明治生命館銀座日本橋浅草です。

4Kビデオのジンバル撮影のサンプルはこちらの浅草です。そのページに2Kですが秋田竿灯でのジンバル撮影のサンプルもあります。

能書きの割には下手ですが、ジンバル撮影は初めてで試行錯誤中です。今までの三脚とスライダーによる動画撮影に比べ、はるかに表現力と機動力が増しました。

ちなみに、最近の家内の撮影機材は、高感度に強いCanon 6D/5DIII+EF70-200mm IS II F2.8L(またはF4)と、広角と機動力に優れたCanon M3+EF-M 11-22mmです。

私の機材は4Kg程度ですが、一日持ち歩くとかなりこたえます。家内の機材も二丁拳銃、時に三丁拳銃で重く、苦労をかけています。

一般的な通信員向けの撮影ガイドラインはこちらです。

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