JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine June 2019

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ホーランエンヤと宍道湖周辺の文化財建造物 大野木康夫

今年は、可能な限り、各地の祭の撮影をしたいと思っており、5月18日に、10年ぶりに行われた島根県松江市のホーランエンヤ(松江城山稲荷神社式年神幸祭)の渡御祭を見に行きました。

祭礼の中には、式年祭として、何年かに1度開催されるものがあり、有名なものとしては、鹿島神宮の御船祭(12年に1度、午の年に開催)、香取神宮の式年神幸祭(12年に1度、午の年に開催)、御柱祭(数え年で7年に1度、寅と申の年に開催)があります。

ホーランエンヤも式年祭ですが、開催間隔は当初は10年に1度、明治以降は原則12年に1度とされており、今回は当初に戻って10年ぶりの開催となりました。

式年祭で、過去には財政的な事情で開催間隔が変更されたこともあるため、昭和60(1985)年の開催以降は、祭祀については松江城山稲荷神社式年神幸祭奉賛会が、櫂伝馬踊や船行列については伝統・ホーランエンヤ協賛会が組織され、計画的に開催準備が行われるようになりました。

ホーランエンヤでは松江城内の城山稲荷神社から、東出雲町出雲郷(あだかえ)の阿太加夜神社に神様が渡御され、7日間の祈祷を行った後、城山稲荷神社に還御されますが、最大の見どころは、大橋川河口の五大地(ごだいじ)と呼ばれる5つの旧村が披露する櫂伝馬踊です。

初日の渡御祭では松江市中心部の大橋川の4つの橋(宍道湖大橋、松江大橋、新松江大橋、くにびき大橋)の間の3箇所を2〜3周して披露され、その後、東出雲町の出雲郷(あだかえ)地区の意宇川でも披露されます。

夜行バスで松江まで行き、松江大橋の南東付近で撮影しました。

10年に1度ということで、相当な人出を想像しましたが、櫂伝馬踊の披露の1時間半前に行けば、護岸の最前列から撮影する琴ができたと思われるくらいでした。

松江大橋の見物客

 

櫂伝馬踊

         

宍道湖大橋・松江大橋間の2周が終わった後、もう少し撮影したくて新松江大橋の北西の護岸まで移動しました。

人の頭越しの撮影でしたが、前の場所よりも櫂伝馬船が近く、色々な撮影ができました。

             

今まで、動かない建造物や自然風景を中心に撮影していたため、撮影結果はあまり満足できるものではありませんでしたが、今後も試行錯誤しながら、祭の撮影を続けていきたいと思います。

午後はレンタカーで近くの文化財建造物を撮影した後、その日の夜行バスで家に帰りました。

駆け足の撮影でしたが、充実した一日となりました。

神魂神社

  

木幡家住宅

  

旧大社駅本屋

  

出雲大社

    

日御碕神社

   

松江城

  

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