JAPAN GEOGRAPHIC

Monthly Web Magazine Aug. 2019

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■  未知の埴輪と古墳発見 中山辰夫

過日、「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産に登録され、古墳への関心が高まっている中、滋賀県で新たな埴輪と古墳が発見されました。

「江頭(えがしら)南遺跡」と命名された発見場所は、日野川の中州で、野鳥観察中の人が偶然に見つけました。

現場付近 近江八幡市江頭町 (最寄駅 JR琵琶湖線篠原駅)

 

日野川の中洲、河川の浸食で出来た中洲の崖面の水際付近に露出していました。

  

築造時には川はなかったが、後に川の流れが変わったり、開墾で削られたりして土中に埋もれたようです。

発見された遺物は、円筒埴輪(高さ35cm、直径約20cm)。4個が直線的に並んでいたことから方墳の可能性が高いとされています。

円筒埴輪

  

朝顔型埴輪

器台の上に壺を載せた形状をしており、上部は口縁部が大きく朝顔の花が開いたようにラッパ状に広がっている。 円筒形埴輪のある古墳から必ず出土する。

まとめ

埴輪4個と約3個分の破損が見つかっていますが、復元作業中で総個数や大きさ、時期等の詳細な把握はまだのようです。

おそらく古墳時代中期後半から後期(5世紀後半から6世紀頃)のものとされています。規模はわかりませんが古墳が中洲の下に埋没していると考えられています。

全国各地で行われている遺跡調査、ビックリするようなチャンスに発見されることがよくあります。

滋賀県は4,600ヵ所以上も遺跡があります。我々の身近な所や住まいの下に古代のロマンが眠っている可能性があり、ワクワクします。

(資料は滋賀県埋蔵文化財センター公開資料による)

 

滋賀の古墳あれこれ

鴨稲荷山古墳(高島市)・彦主人御陵(田中王塚古墳〜安曇王塚 高島市)

 

鴨稲荷山古墳は家形石棺と様々な副葬品が明治時代に発見されました。彦主人御陵は継体天皇の父の円墳と伝わっています。

春日山古墳群(大津市)・百穴古墳群(大津市)唐臼山古墳

  

春日山古墳は200基以上の古墳から構成される大規模古墳。和邇一族の墳墓とされる。

百穴古墳群は約150基ある群集墳。沢山の小規模石室を持つ円墳が密集している。唐臼山古墳は小野妹子の墓と云われる。

雪野山古墳(竜王町)・木村古墳群(東近江市)・八幡社古墳群(東近江市)

  

雪野山古墳は遺跡保護のため埋め戻されていますが、未盗掘の竪穴式石室から多量の副葬品が良好な状態で出土した。八幡社古墳群は古墳時代後期の群集墳。3つ並んだ横穴式石室が覗ける。木村古墳群は久保田山古墳・天乞山古墳を含み、県内で最大級の円墳・方墳が整備されている。

瓢箪山古墳(近江八幡市)・大岩山古墳群(野洲市)

 

瓢箪山古墳は滋賀県最大、長さ134mの前方後円墳。4世紀後半の築造で県内最古級の古墳。大岩山古墳は合計24個の銅鐸が発掘された古墳で有名な大岩山遺跡周辺にある古墳群。

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