Monthly Web Magazine Apr. 2015

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■■■■■ 御土居と桜 〜最近の撮影から〜 大野木康夫

3月末、まだ桜には少し早かったので、史跡を撮影しようと思い立ち、国指定史跡「御土居」9箇所を1日で巡ってみました。

御土居は豊臣秀吉が京都に築いた土塁で、土塁の外側には壕も備わっていたようです。

以降、御土居の内側が洛中、外側は洛外と呼ばれるようになったそうです。

時代とともに消失しますが、痕跡が残る9箇所が史跡として文化財指定されています。

盧山寺御土居は追儺式鬼法楽で有名な門跡寺院盧山寺の墓地に残っています。

残っている土塁は削られたのか、高さも幅もあまりありません。

紫竹御土居は上賀茂神社近く、御薗橋を西に渡ったすぐ南側、加茂川中学北側に残っています。

御土居全体の北東角の部分です。

大宮御土居は玄琢下交差点付近から光悦自動車学校にかけて、原型に一番近い形で残っています。

高さも高く、幅もあり、外側の壕もはっきりしています。

鷹峯2番御土居はしょうざんリゾート付近、紙屋川の崖の上に残っており、おそらく当時から壕はなかったと思われます。

御土居全体の北西角の部分です。

鷹峯3番御土居は2番御土居のすぐ南、鷹峯市営住宅の西側に残っており、公園として整備されています。

上にも上れます。

紫野御土居は西陣の北端、柏野の紙屋川沿いに残っていますが、ほとんどが宅地となっており、土塁が露頭しているところはごくわずかです。

平野御土居は北野天満宮北側に残っており、復元整備されているようです。

北野御土居は現在は天満宮のもみじ苑となっており、公開時期が決まっているので見ることができません。

11月には多くの人でにぎわいます。

西ノ京御土居は地下鉄西大路御池駅のすぐ東に残っており、市兵衛稲荷の境内となっています。

御土居が都市化とともに消失していく様子がよくわかりました。

4月に入って、桜を追いかけました。

京都では、今年は、3月31日前後に満開となった桜が、その後の雨で早く衰え、週末には見ごろ過ぎとなったようで、勤め人には撮影が難しくなりました。

清水寺(4月3日早朝)

醍醐寺平安神宮嵐山(4月4日)

今年は意識して、一本桜を撮影しようと思い、4月5日は土砂降りの中、滋賀・高島市のエドヒガンの古木を撮影しました。

清水の桜

竹生の桜夫婦桜酒波のエドヒガン

酒波寺の行基桜

翌週は、京都のほとんどの桜が見ごろを過ぎていたので、遅咲きの名所を回りました。

海津大崎根尾谷淡墨ザクラ(4月11日)

畑のしだれ桜 (4月12日)

おそらくこれで今年の桜は見納めかと思います。

来年はどう追いかけるか、今から楽しみです。

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