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Monthly Web Magazine June 2016

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目次

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■■■■■ 新規に公開したEdited Movie Download YouTube

前号マガジン発行から今号までに公開した動画です。

YouTubeのJapan Geographic Channelで視聴できます。

福島県下郷町 大内宿 

Ouchishuku,Shimogo town,Fukushima

 

長野県高山村の桜

Sakura in Takayama village,Nagano pref.

 

広島県竹原市 大久野島

Okunoshima,Takehara city,Hiroshima

ウサギと遊べる島 Paradise of rabbits

 
広島県熊野町 熊野筆

Kumanofude,Kumano town,Hiroshima

 
山口県長門市 元乃隅稲成神社/龍宮の潮吹Motonosumi inarijinja/Ryugu no shiofuki,Nagato city,Yamaguchi

山口県長門市 東後畑の棚田 Higashiushirobata tanada,Nagato city,Yamaguchi

山口県長門市 俵島 Tawarajima,Nagato city,Yamaguchi

 
山口県岩国市 岩屋観音窟

Iwaya Kannonkutsu,Iwakuni city,Yamaguchi

 
山口県岩国市 寂地峡

Jakuchikyo,Iwakuni city,Yamaguchi

 
山口県防府市 三田尻御茶屋

Mitajiri ochaya,Hofu city,yamaguchi

 
愛媛県大洲市 青島 

Aoshima,Ozu city,Ehime

 
愛媛県内子町 泉谷の棚田

Izumitani tanada,Uchiko town,Ehime

 
愛媛県宇和島市 滑床渓谷

Nametoko gorge,Uwajima city,Ehime

 


■■■■■ パワースポットと霊地の違い 瀧山幸伸

世に言われるパワースポットでパワーを感じたことがありません。

理由はいろいろありますが、一番の問題は騒々しいことです。本物の霊地には騒々しい観光客や観光バスはいません。

パワースポットでも、騒々しい人がいない時間(寅の刻)や雨雪など悪天候の日を選べばパワーを感じられるかもしれませんが。

霊地がパワースポット化するのは問題ですから、霊地のページにも、紹介をためらうような極上の霊地は掲載していません。

最近の訪問地の中から、パワースポット化しそうにない霊地を二か所、紹介します。

一つは、山口県岩国市にある天然記念物、岩屋観音窟です。

きわめて交通不便な場所です。美しい鍾乳洞の岩屋に、遠い昔、木造の仏像が安置されました。

長い年月をかけて、天井からしたたる水がその像を石灰で覆い、鍾乳石の仏像のように変化させたのです。

岩屋、仏像の両方とも貴重な自然現象の結果なので、国の天然記念物に指定されています。

 

もう一つは、高知県越知町にある修験地、横倉山です。

安徳天皇の墓所とも伝えられ、平家一門の墓がおおくあります。

今回は大雨のため安徳水まで行って引き返しましたが、杉の大木が林立する杉原神社と平家の宮付近の霊力はすさまじいものを感じます。

撮影していても、すぐ背後に人が経っているような気配がするのです。

 


■■■■■ 祭礼時の特殊神饌について中山辰夫

5月は各地で祭りが行われました。5月18日に日光東照宮で行われた江戸時代から続く「百物揃(ひゃくものぞろい)千人武者行列」には、約1200名の市民らが参加し参道を練り歩いたと、大規模振りが報道されました。反面、おらが村の祭りといえる小規模で素朴な祭りも各地で行われました。

ところで、祭礼において神に供えられる食膳は神饌といわれ、これには調理を施さずに生の状態で調整される「生饌」と、火等を使用して調理を施し調整される「熟饌」の二種類あります。

本来神饌は各神社が鎮座する地の生産・収穫される素材をベースに調進されるため、その土地独特のものでした。しかし1875(明治8)年「神社祭式」の制定でその土地独特の外では見られない神饌は原則的に廃止されたようです。

だが連綿として続けてきた特別に由緒のある神饌は「特殊神饌」という形で存続がはかられ、現在でも多くの神社で特殊神饌が調整されています。

栗東市にも、祭礼の世話役である「当番」「頭屋」等と呼ばれる人々によって秘儀として守り伝えられてきた特殊神饌が五件あります。

出庭神社→鏡餅(小豆まぶし)・三輪神社→ドジョウとナマズのナレズシ・菌神社→ジャコのナレズシ・小槻大社→ミゴクとキンカン・日吉神社→濁酒

特殊神饌の中で、出庭神社と三輪神社、菌神社はその調整方法や伝承形態がほぼ整えられています。

祭りの開催日が重なるためすべて見ることは出来ません。一部紹介に引用を含みます(栗東歴史博物館発行資料)

出庭神社 開祖:1092(寛治6)年 祭礼:5月1日

神饌—小豆をまぶした鏡餅・・・別名「鏡搗き祭り」とも呼ばれる。村娘も活躍し、素朴な祭り風景が見られた

    

三輪神社 744(天平14)年 良弁が草創 祭礼:5月3日

神饌—ドジョウの鮓(なれずし)・・・・引用

    

ある時この神社に白い蛇が現れて村に疫病が広まったことから、これを鎮めるべく人身御供の代わりにどじょうのすしを供えることになったといわれる。

神饌にはナマズとドジョウの鮓の他に、「ミゴク」と呼ばれる御飯、豆腐、小芋とタラの串刺し、カブラ、大根の賽の目切り、大豆、タックリ等

この祭礼では、神饌の鮓が大皿に盛り付けられ、見物客を含む祭礼の一般参加者に振舞われ、食を共にします。

来年は祭りに参加して内容をつかむつもりです。

菌神社(くさびらじんじゃ) 637(欽明9)年 勧請の伝承をもつ古社 例大祭:5月5日 菌とは「きのこ」のこと。 「きのこ」を祀る珍しい神社。

 

神饌—ジャコのナレズシ

    

神輿がお旅所へ渡御している間に、氏子の人々の手で添え物が皿に並べられ、直会の準備が行われる。直会では見物客にも振る舞われる。

この地域も新興住宅が多く、その子たちも祭りに参加している。湯立行事に見惚れ、ビックリで終わる。

小槻大社 古代豪族小槻山君の祖神を祀る式内社 例大祭:5月5日 本殿は国重要文化財 

神饌—ミゴクとキンカン・・・・引用

    

例祭は、県選択無形民俗文化財に指定の「花笠踊り」と呼ばれる華やかな祭礼芸能が出ることで有名ですが、祭礼の際に神前に供えられる神饌が独特です。

野上神社—濁酒(どぶろく)祭 日吉神社の境内社 祭礼は6月1日に近い日曜日(今年は5月21日)

神饌—醸されたドブロク

     

神事終了後は直会に移り神酒が振舞われる。地元の人は勿論、見学者も一体となって祝う。今年は東京から女性3名が加わり、例年になく映えたとのこと。

祭りは、その後に控えている最大の共同作業「田植え」をスムーズに行うため、村人間のコミユニケーションを親密にする媒介の働きをし、祭礼終了後に神社下流の村々に対して行われる用水の通水をしらせる役割も持っていたとされます。

神饌に使われる材料は、村人の生活の生命線だった用水の恵みを象徴し,調製し供饌する当番はその年の豊作を祈願する役を担っていたようです。

連綿と続けられている行事を支えているのは次世代への着実な伝承があるからで、住民間の深いつながりと熱意が感じられました。

湖国滋賀県は、琵琶湖の魚や貝を採集する水産業を発達させ、そして独特の食品を生み出しました。その最たるものが「フナズシ」で代表されるナレズシです。

フナズシは御飯を発酵させてつくるフナの熟鮓で、千年以上の歴史を持つ保存食、古くは「延喜式」の中に「鮒鮨」の名称が見られます。日本の鮓の原点・原型といわれる所以です。栗東以外の滋賀県内の地域でも行事の際に例外なくナレズシ供されます。

下新川神社(守山市) 国選択無形民俗文化財 すし切りまつり

 

外来魚に迫害され、琵琶湖固有の淡水魚が減少傾向にあります。フナズシの「ニゴロブナ」も同様で、入手が難しくなっています。

昨年より、県では琵琶湖の特徴的な魚介類である、ビワマス、ニゴロブナ、ホンモロコ、イサザ、ゴリ、コアユ、スジエビ、ハスの計8種を使った新しい食のブランド「琵琶湖八珍」を立ち上げ、湖国料理文化と湖の未来を守ろうとする動きが始まりました。今後に期待したいです。

蛇足ですが、伊勢神宮の神饌を記します。

「神饌は、辛櫃(からひつ)の中に有る折櫃(おりひつ)に納められる。まず御箸。そして鮑、干鯛(ひだい)、塩、水、飯三盛。飯は蒸した強飯(こわいい)で、米、塩、野菜は自給自足。そのほか、伊勢海老、鯔(ぼら)、乾栄螺、乾?(ほしむつ)、乾鮫(ほしざめ)、海参(なまこ)、昆布、乾鰹、大根、柿など。海川山野のものに、清酒や十枚の餅三盛。季節によっても違いがある」 (引用:ひととき より抜粋) 

まさしく、伊勢志摩の海の幸、山の幸を召し上がって頂いているようです。


■■■■■ 雨の日 大野木康夫

梅雨入りということで、過去に撮影した雨の日の写真を集めてみました。

カメラやレンズは電化製品なので水濡れ厳禁、傘を持ったりする手間もあり、雨が降るのが確実な時は撮影に行くのを中止することが多いので、雨の日の写真は少なく、集めるのに苦労しました。

家族旅行中に雨が降った時の写真

伊根の舟屋湯原温泉倉敷美観地区

   

遠出した時に予定外に雨が降った時の写真

田丸城址荻野家住宅姫路城明治神宮宝物館円融寺旧前田侯邸立山室堂

       

予約見学又はそのついでに撮影

修学院離宮東大寺

  

雨を承知で撮影に行ったもの

浄瑠璃寺勝持寺三室戸寺摩気神社金剛院談山神社室生寺宕陰

        

特に印象に残っているもの

高島のヒガンザクラ群

ひどい土砂降りと強風の中の撮影でした。

     

舞鶴旧鎮守府水道施設

冬の雨の中、山中や沢を4時間弱歩き回りましたが、達成感がありました。

         

最後に三脚が倒れてカメラが水没するまでは…

(PENTAX K-5Ⅱ最後の撮影)

 

こうやって雨の日の写真を見返してみると、意外にいい写真もあることを再確認しました。

他に予定がない日が雨であっても、気にせず撮影に行ってみようかと思います。

もちろん機材の水濡れには十分注意して…


■■■■■ とびしまライナー  野崎順次

とびしまライナーは、広島バスセンターから呉市街を経由し、4つの島をつなぐ橋を通って大崎下島の沖友天満宮に至るバス路線を走る。全所要時間は2時間半である。地図で直線距離を測ると約50kmだから、実際の走行距離はざっと100㎞くらいか。一部、高速道路を使うとはいえ、路線バスで非常に長いクラスだろう。島と海の景観もさりながら、いろいろな形式の長大橋を渡っていくのが楽しい。

2016年5月14日、そのうち、広島駅(10:16)から御手洗港(12:25)まで乗った。約2時間である。

広島市街を東に進み、猿猴川(えんこうがわ)の右岸の広島高速道路2号線を南進し、広島大橋にかかると広島呉道路(一般国道31号)となる。この時、左手に海田大橋(かいたおはし)が見える。この2橋は共に3径間連続鋼箱桁橋である。

   

呉市街を通過する。

    

11:30頃、いよいよ島嶼部に渡る。安芸灘大橋は女猫の瀬戸にかかる、長さ1,175m、中央支間750mの3径間連続2ヒンジ補剛箱桁吊り橋である。

   

橋の上から隣の上蒲刈島(かみかまがりじま)を見る。

  

下蒲刈島(しもかまがりじま)を走る。

    

蒲刈大橋(かまがりおおはし)は三之瀬瀬戸にかかる3径間連続下曲絃プラットトラス橋で、長さ480m、最大支間255mである。トラス橋として中央支間の長さは国内第7位である。

    

上蒲刈島(かみかまがりじま)では南の海岸線からトンネルを抜ける。

      

豊島大橋(とよしまおおはし)は長さ903.2m、中央支間540mの単径間吊橋で、上蒲刈島と豊島をつなぐ。

  

豊島から見る大浦沖の小島がなかなかよい。二つづつ三組並んでいるように見える。よく目立つのは沖ノ島と笹島である。

     

突然歩く人々が現れ、ずっと続く。何かの大会らしいと思っていたら、「安芸灘とびしま海道ウオーキング大会だった。コースは安芸灘大橋の下蒲刈島側(大津泊庭園)から愛媛県の岡村島(今治市関前岡村)までの30kmである。私が目指す御手洗とは途中で外れるのでホッとした。一部のウオーカーは道の中央部まで広がっているので危ない。後でパンフレットを見ると「コースには信号がなく、交通量も少ないので、快適なウオーキングが楽しめます。」とある。

     

豊島の小野浦を見下ろす。

    

豊浜大橋(とよはまおおはし)は蒲刈大橋と同じ3径間連続下曲弦プラットトラス橋で、長さ 543m、最大支間長240mである。豊島から大崎下島(おおさきしもじま)に渡る。

   

大崎下島からウオーキングのコースは、平羅橋(PC斜張橋)、平羅島、中の瀬戸大橋(ニールセンローゼ橋)、中ノ島、岡村大橋(ニールセンローゼ橋)、岡村島と続くが、こちらのバスは東端の御手洗へ行く。

    

帰りのバスでは夕景を楽しんだ。これらは豊島から上蒲刈島にかけてである。

          


■■■■■ 知床・釧路を駆け足で 川村由幸


先週末、昔の仲間と北海道に小旅行をしました。
知床から釧路まで二日間で駆け抜けるような観光旅行でした。
もちろん、朝は羽田の始発7:10女満別行に乗り、知床の入口のオシンコシンの滝に11:00AMに到着していました。
都内に住んでいる訳ではありませんから、これに搭乗するには最寄り駅の始発電車に乗らなければならず、自宅を出たのが4:15AM、寝不足も手伝いオシンコシンの滝でもうヘトヘト状態でした。
  


それでもウトロで美味しいと評判の一休屋でウニとイクラを目の前にしていくらか元気を取り戻し、口の中を潮の香りで一杯にして、知床遊覧船に乗り込みました。
  
この日は小雨模様で気温11℃、関東人には真冬の寒さで、風もあり波も高く船室外に出れず。
写真は全て船室内からの撮影でガラス越しです。
でも、上の右の画像の黒いシミは草むらで蕗などを食べている熊なのです。親離れしたばかりの熊で兄弟でこの場所に良く出てくるらしいのですが、この時は片方だけ。
波が高かったせいで、皆軽く船酔い気味で知床五湖へ、2007年にも知床を訪れているのですがここは随分と変わってました。
木道が整備され、一湖の真近まで散策できるようになっていました。
熊が出没する今のシーズンは立ち入りを禁止されることが多かった地上遊歩道もガイド付きであればいつでも歩けるようになっています。
  
明日は釧路ですから、知床に宿泊では移動が大変なので屈斜路湖近くの川湯温泉まで戻り宿泊。
二日目は神の子池からスタートです。
  
ここでなんとカメラトラブルが発生し、持参したカメラが使用不能に、神の子池からはスマホの画像です。
2007年にここも訪ねています。その時は池を囲む木道などありませんでした。
今は池を木道がぐるりと囲んでいます。池の神秘的な色合いは相変わらずですが、木道が入った風景からは神秘性が失われていくようです。

最後は釧路川のカヌーツアーです。
川を下る前に細岡展望台に行き、釧路湿原全体を観察しました。
  
カヌーツアーは細岡展望台近くのカヌーを下せるスロープから岩保木水門までの約6km、1.5Hrの川下りです。
この時期、雪解け水で釧路川の水位が高く、カヌーに乗っていても湿原が観察できます。
まさに川の流れに身を任せると、結構な速さで流れ下っていても水音は全くしましせん。
聞こえるのはパドルで水を掻く音と鳥の鳴き声だけです。ものすごい静寂が湿原を覆っています。
手つかずの自然と美しい新緑に囲まれて至福の時間が過ごせました。
ツアーにはガイドが付いていますから、カヌーのコントロールはガイド任せ、ツーリストは目一杯楽しめばいいのです。
これで知床・釧路の弾丸ツアーは終了。カメラトラブルが唯一の誤算、JGに投稿できる画像もあまりありません。
でも、堪能しました。


■■■■■インスタグラム  田中康平

最近ipadを使ってインスタグラムで遊んでいる。

インスタグラムは御承知の方も多いと思うが2010年に米国で始まった主にスマホユーザーを対象とする写真投稿の無料サービスだ。スマホやipad用の専用アプリを使うがパソコンからアップできるソフトもでてきており使い方が広がっているようだ。

写真を1枚アップすればいいだけだから大変でもなかろうと始めてみたが、それなりの不思議な世界がある。

基本的に世界中の人に自分の写真を見せるというだけで、写真付きtwitterやブログやfacebookと大した違いもないと言えばそれまでだが、「いいね」(like)が返ってくるとその人のページに即行ってよさげな写真を感じれば「いいね」を打ち返す、誰とでも繋がれるというところ(あるいはそう幻想を抱かせるところが)がいいかなとは思う。facebookのやや閉塞的な仲間内感から解放されるところもいい。

そのままの写真ではちょっとつまらなくてアップしてある写真の殆どがフィルターを使ったりして加工してある。インスタグラムのアプリについているフィルターでも結構面白いのだが、やはりパソコンの画像ソフトでかなりいじったトーンにするとアートな雰囲気が出ていかにもインスタらしくなる。

大量の写真が行き来しているので大体がアップした直後に反応が返ってくることになる。

軍艦島の写真を出すとロシアの炭鉱から「いいね」が飛んできたりして面白い。ハッシュタグ(#)でキーワードを入れて釣り針のようにその分類を見にくる人を引っ掛けるのだが、うまくかかるとそれも楽しい。

アレッと思うのは一定の数の「いいね」を半自動的に獲得するツールが存在しているところで、金を払って「いいね」を獲得できるとうたったサイトさえある。ハッシュタグで分類されるページでは人気のある写真を人気投稿としてしばらく掲載しているが、「いいね」が多くないと人気投稿とはランクされずページからすぐ消えてしまうため「いいね」の数を無理してでも増やしたいとの欲求が出てくるためだろうと思う。誰でも投稿して誰でも見られるというのは逆に言えばすぐに大波に埋もれてしまうということでもある。ちゃんと見てもらおうとすると工夫が要る。

そうはいっても少しやってみるとがらくたのような多数の「いいね」よりも数は少なくてもしっかりとした「いいね」がやはり良くてなんとかこれを拡大したいと思うようになる。なんでも同じだ。

商業的な広告のツールの一つとしても使われているようで、明らかに宣伝のページから「いいね」が幾つも飛んでくる。アラビア語やとても読めない言語で書かれたページからもたくさん飛んでくるところを見ると機械的に発信する仕掛けを使っているようだ。いわば人工知能のようなものと人間の生の反応をなんとなく見分けながら反応を遊ぶことになる。

なにか未来を暗示しているようでもある。次第に誰の言葉かわからないプログラムされた言葉が行き来する時代に入りかけているような気がして機械にばかり相手にされる老後さえも考えてしまう。

新しいことを始めてみると感じることが色々でてくるところがいい。

まだネタとなるとりだめた写真は沢山ある、暫くは遊べそうだ。

写真は最近筆者がアップした幾つかを示す。

          

 


■■■■■ 大内人形  蒲池眞佐子

    

ここ山口に引っ越してきた頃、大内人形を夫が買ってきた。

24代大内弘世が京都と同じような街づくりを山口で行い、京の三条家より美しい姫を迎えたが、あまりに都を恋しがる姫の為、京からたくさんの人形師を呼び寄せ作らせたのが大内人形だ。

私はもちろん姫ではないが、私にもすごく帰りたい里がある。夫もわかっていて、転勤にくっついて住まいを替えている私の為に買ってきてくれたんだろう。

小さな工房でお会いした創作者は女性の方で、年配だろうが、とてもかわいらしい方だった。こんなかわいいものを作っていらっしゃるからなんだろう。

いろいろと試作もされているようで、ひな人形を作ってみたけど、五人囃子が四人しか乗らなかったのよーと笑ってらっしゃった。

漆で作るため、決して安くはない上、とっくに嫁にも出ているが、五人乗るようになったら、買っちゃおうかなと思う。

作る業者も減っていく中、ずっと作っていて欲しいと思う。


■■■■■『強いぞ日本』 柚原君子

 

所在地:東京都板橋区大山

2011年3月11日に発生した東日本大震災。想像を超える被害。あらゆるものを押し流した津波の恐ろしさが今でも目に焼き付いています。それまで自分が住んでいた地域の海抜など考えたこともありませんでしたが、足下の不確かさに恐怖を覚えて、住居のあった海抜ゼロメートル地帯から引っ越すという、私も含めて生き方の方向を変えた人も多かったようです。

東日本大震災という名称が付きましたが、確かに震災への備えは日本に住んでいる以上家訓のように子孫に伝えなければいけないと思うのですが、東京電力の原子炉事故が大震災以上に復興を妨げているのは事実で、大震災という言葉に何か一つ付け加えなければ、この未曾有の災害・事故を種々の戒めとして後生に残すことはできないような気がします。

被災県民ではありませんので被災者・被災地への救援、復興支援が長期に渡っても解決せずに、苦しまれている方々がまだまだ多いということを理解はしていても、実感として日々の暮らしに入り込んでくることはあまりなくなっています。

東日本大震災で日本人の一人として一緒に頑張ろうという想いの『がんばろう 日本』という看板も町中から減った様に感じます。復興を追うドキュメンタリー番組も、東京電力の原子炉の現状も、今年度の復興に投入される税金の額も、アンテナを高く高く立てなければ入ってこなくなったような気がします。

原子炉を多く抱える日本にとって、東日本大震災は国の存亡につながる大震災であったはずなのに、その後の原子炉の様子、東京電力の被災者対策、経済産業省・原子力安全保安院などの定期的な会見、それらだけを流すテレビ局を国が開設してもおかしくないレベルであったのに、食と旅とバラエティばかりが目に付くテレビ番組覧となっている現状に、心がふつふつとします。

さてこの看板ですが、後世に残るとは思えなくてせめて写真を一枚撮りました。自転車で通りかかった若者たちが話し声を残して過ぎていきました。『おお、強いぞ日本、ってオリンピックかと思ったら……』と。

やがてはこの国を背負って立つ若者が言ったかもしれない『思ったら……』の『ら』のあとに続く言葉はなんだったのでしょうか。確かめてみたい気がしました。

 


■■■■■おばちゃんカメラマンが行く 五月晴れの猫日和 @愛媛県大洲市青島  事務局

「住民10数人に猫100匹」といううたい文句の猫天国の島に行く。

日に2便住民優先の定期便、休日は観光客の積み残しが出る程国内外からの人でにぎわうようだ。

直射日光を遮るものがなく予想外に暑い。

ひたすらだらだらと猫を撮りまくっていると突然のことである。

大バケツに頭を突っ込んでバシャバシャと何かを掻き出そうと必死でもがいている猫に遭遇。

あっという間にカレイと思われる大魚をゲット。

くわえて一目散に逃げようとするが、それは持ち主の人間からではなく横取り猫組からの逃走である。

猫天国と言っても野生の猫の習性は保たれているようで、あとからあとから追いかけてくる。

家のおじさんにカレイが盗まれたことを告げると、

「誰が上手にとったか思って。別に持って行ってもいいんだけの〜

このバケツの中のをとったかや〜ほめてやりおる。

一匹だけで食べんでえーのにね〜

皆で分けて食べりゃえーのにね〜〜〜」

とおおらか〜なおじさんのなんと寛容なお言葉。

つかの間ほっこりするがしかし、おじさんの人の良さに付け込んだ犯罪。

都会のおばちゃんカメラマンは見た、写真判定の結果、横取りの横取りは茶猫です。

 

一日猫妄想観察をし、暑さと猫の多さに圧倒されて、のんびりぐったりの島体験。

「住民の猫観光客へのホスピタリティーはほとんどない。島の人にとって猫観光客は猫と同じ扱いなのかもしれない。」などとつらつら考えながらの帰路だった。


 

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Japan Geographic Web Magazine

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Editor Yuki Takiyama

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